「古朝鮮は東アジア最初の古代国家」
『古朝鮮研究』創刊号発行
2006年春、ソウル市内のあるホテルに、古朝鮮に関心を持つ人々が集まった。社会学者のシン・ヨンハ梨花女子大碩座教授(寄付金によって研究活動を行えるよう学校の指定を受けた教授)や知識産業社の金京熙(キム・ギョンヒ)社長、中国古代史を専門とする尹乃鉉(ユン・ネヒョン)檀国大教授、民俗学者の林在海(イム・ジェへ)安東大教授、徐永大(ソ・ヨンデ)仁荷大教授、朴仙姫(パク・ソンヒ)祥明大教授、ユン・ミョンチョル東国大教授、ポク・キデ国際脳教育大学院教授らだ。
これらの研究者は古朝鮮について研究する集まりを作り、毎月最終土曜日に檀国大で討論会を行った。討論会の参加者は次第に増え、2008年春には韓国初の「古朝鮮学会」が誕生した。シン・ヨンハ教授と金京熙社長が顧問、尹乃鉉教授が会長を務める。古朝鮮学会は月例討論会を行うと共に、古朝鮮の遺跡があると推定される中国遼西・遼東地方に何度も足を運び踏査した。
さらに古朝鮮学会は、これまでの研究成果を盛り込んだ学術誌『古朝鮮研究』創刊号を出版した。シン・ヨンハ、尹乃鉉、ポク・キデ教授およびキム・ソンファン実学博物館研究員らの論文計6本が掲載されている。
シン・ヨンハ教授は論文「古朝鮮の統治体制」で、古朝鮮について西暦前30世紀から24世紀ごろに建国された東アジア最初の古代国家だと主張する。尹乃鉉教授の論文「古代文献に見られる韓国古代史の二つの体系」は、韓国と中国の文献で、古朝鮮からすぐさま列国時代へと続く古代史体系と、古朝鮮から箕子朝鮮と衛満朝鮮、漢の四郡を経て列国時代へと続く古代史体系が共存していると指摘した。一方、尹教授は、韓半島・遼東・遼西を包括する『三国遺事』序説に従うべきで、古朝鮮の分裂により列国時代が登場したと見なければならない、と主張した。
キム・ギチョル記者
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