異様な盛り上がりを見せる敵地のファンを、一瞬黙らせた。前半9分、中村憲の浮き球のスルーパスに抜け出したのは、岡崎だった。左足で放ったシュートがGKにはじかれても、そのまま猛進。こぼれ球に頭から突っ込んで、何よりも欲しかった先制点を電光石火で奪い取った。
最終予選初ゴール。直前のキリンカップでは2戦連続ゴールを挙げるなど、絶好調でタシケント入りした。「ゴールを取ってやろうと思う。自信はある」。23歳ながら風格さえ漂わせて宣言した通りの働きだった。
座右の銘は「ガッツ、気合、根性」。すべて同じ意味の“3カ条”だが、持ち前のプレーを言い表している。高校時代は強烈なシュート性のボールを頭で合わせる練習を繰り返したという。それだけにヘディングへの執着は人一倍。コーチから授かった「一生ダイビングヘッド」という言葉を今も大事にしている。
恐怖や痛みに臆せず、常にボールへとしがみつくような泥臭さが真骨頂だ。先制点は「これぞ岡崎」だった。(共同=山室義高)
【写真説明】<上>日本―ウズベキスタン 前半、先制点を決め長谷部(上)、大久保(右)に祝福される岡崎=6日、タシケント(共同)
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