以前の日記で神経科学がどんな学問か書きましたが、 「そもそも神経って何?」との ご質問を頂いたので書いてみようと思います。 前にも申しましたが、わたしは博士号を持った、世間で言うところの 「学者」「教授」と呼ばれてるような人間ではないので多少のズレはご容赦くださいね。
神経は、動物に見られる組織で、情報伝達の役割を担う器官です。 全体の構造からみると、情報の統合のため体の正中部に集合して 存在する「中枢神経系」、 中枢外に存在し、個別に線維として認識される「末梢神経系」とに分けられます。 (たまに判りやすい抹消神経だけを「神経」と呼ぶ場合もあります)
神経系は神経細胞のネットワークとそれをサポートするグリア細胞などの 細胞群から成っています。 神経細胞は、その集合として機能的な回路を形成しており、 個々の回路は個体の行動やふるまいに必要な特定の機能を担うと考えられています。
このため、神経科学は様々な異なるレベルでの研究が可能であり、 分子レベルから細胞、システム、また認知機能のレベルまで 多様な研究が行われているわけですね。
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Date: 2009/06/07(日)
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