September
01
2008
福田首相の辞任劇は政府自民党のとんだ茶番劇と言わざるを得ませんな。もちろん全て予てから作成済みのシナリオに従ったもので、「突然のことで驚いている」という自民党幹部の発言など片腹痛いもの。まずその根拠となるのは、1)麻生幹事長就任 2)内閣改造 3)総合景気対策 4)民主党分裂劇 という仕組まれた三文芝居にサミット終了後の辞任を匂わせていた福田首相が乗せられたという事実。「麻生体制」で「挙党体制」とした上での「解散総選挙」早期実施が落し処なのは、明々白々。あからさまに「臨時国会召集直後の解散劇=9月29日」とする可能性大です。この苦しい状況下で、このような大根芝居に付き合わされる国民としては、いい加減にしてくれと総選挙では鉄槌を下さねばなりますまい。
直近の流れとして内閣改造を行い現政権とは相容れぬ政策を持った麻生氏が幹事長に就任したことが不思議であった。安倍政権直後規定路線の麻生首相を潰した森元首相が次は麻生麻生と叫んでいる。この人の堪え性の無さは天下逸品で、政界のフィクサーを気取る姿はお笑い芸人そのもの。巷間噂の密約とは、古賀選対と森氏にこの辞任劇を鼻先にちらつかせられたことであり、麻生氏はマタタビを嗅がされたネコに成り下がった。内閣改造ー総合景気対策は解散総選挙を睨む鰹節。大臣経験者を増やし、そして景気対策というニンジンをちらつかせ、中小企業票と地方票を取り込む姑息な作戦で下ごしらえ。仕上げは中途半端に根回しされた民主党分裂劇。誤算はブッテブッテ姫を鞭で打たなかったことか。鳩山幹事長の言葉責めであっけなく陥落とは・・。農相の不祥事など歯牙にも掛けない自民党幹部の対応を見れば、臭い演技にも納得が行く。そんな脇役など、どうでも良いのだ。
突然の辞任劇にもかかわらずさして驚いた表情の自民党幹部など居るはずも無い。去年の安倍元総理の時など、声を荒げて叫んでいた若手議員達だが、選挙と聞かされてはグーの音も出ないはずだ。いま、何事もなしに総選挙をすれば、敗北は免れぬ・・どのリサーチをみても明らかな事実。そして、連立公明党の年末年始総選挙の圧力は同党にしてみれば、来年の統一地方選を闘う余力を確保するという党浮沈の大問題で後には引けないだろう。だからとことん愚図った。これが自民党としては何よりも鬱陶しい内憂だ。外患とは打てど響かぬ内需か。参議院のネジレを押さえ込むには最新の世論が必要。こうなれば、と最後の大勝負に出る選択を雁首揃えて熱演するという大芝居。その演技に素人っぽさが抜けきれぬ福田首相と色物森元首相では、地方周りの大衆演劇にも劣る。
夏休み中地元で突如増えたポスターに胡散臭さを感じ取った国民からアンコールなどありようはずも無く「麻生首相ー古賀幹事長」で楽日を迎えようというのか。
某メディア寄稿原稿より
Posted by 有海啓介 | この記事のURL |