記者会見に臨む東関親方＝都内のホテル
今月１５日で日本相撲協会を定年退職する東関親方（６４）＝元関脇高見山、本名・渡辺大五郎＝の定年を祝う会が６日、都内のホテルで開かれ、オバマ米大統領（４７）から４５年間の土俵人生の労をねぎらう手紙が届いた。オバマ大統領は東関親方と同じ米ハワイ州出身。親方は「うれしいです。ありがとうございました」と感無量だった。
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「あなたが相撲人生を通じて果たされた数多い功績を、あなた自身が誇りに思ってくださることを願っています」。ホワイトハウス発、現役大統領からの異例のメッセージが海を越えて届けられた。
戦後初の外国人力士として１９６４年にハワイ（マウイ島出身）から来日。言葉も食べ物も風習も違う日本で、“マイノリティー”として道を切り開き、外国出身力士として初優勝（７２年）も果たした高見山こと東関親方に、人種という壁を乗り越え、黒人初の大統領となったオバマ氏は、自らの姿を重ね合わせたのではないだろうか。
祝う会には「あなたは日本のヒーローです」という麻生太郎首相からのメッセージも届いた。日米トップから祝辞を贈られ「寂しいのは別れ。うれしいのは、オバマ大統領と総理大臣の麻生さんからメッセージがきたこと」と感無量の面持ち。オバマ大統領からのあて名が東関親方ではなく現役時代の「高見山大五郎」だったことには「現役時代しか知らなかったかな」と苦笑しながら、笑みがこぼれた。
予想していた５００人の倍にあたる約１０００人の出席者に「ニバイ（２倍）、ニバイ（２倍）ね！」と、かつて出演したおなじみのテレビＣＭのセリフで笑わせた親方。１５日まで部屋での指導は続けるが、公式の行事は祝う会が最後になる。