2009年6月7日2時4分
記者会見で感染者の確認を発表する吉田宏・福岡市長=6日午後11時41分、福岡市中央区の市役所
福岡市は6日、同市博多区に住む市立板付中学1年の男子生徒(12)が、新型の豚インフルエンザに感染していることが確認されたと発表した。同校では、ほかにも発熱の症状がある生徒が8人いるため、市は14日まで同校を休校にする。男子生徒は最近、海外の発生国や福岡県外で感染者が見つかった地域を訪れたことはなく、市が感染経路を調べている。同県内での感染確認は2人目。
市によると、男子生徒は5日に37.8度の熱や頭痛、筋肉痛の症状が出て、同県春日市の医療機関を受診。簡易検査で新型インフルの可能性があるA型が陽性だったため、6日に県保健環境研究所で遺伝子(PCR)検査を実施し、新型インフルとAソ連型の両方に感染しているのが確認された。市内の感染症指定医療機関に入院中で、熱は36度台に下がり、快方に向かっている。家族2人に発熱などの症状はないが、抗インフルエンザ薬を予防投与し、外出自粛を求めた。
板付中は6日、運動会の練習で登校日だったが、ほかにも8人が発熱で休んだという。うち4人は男子生徒と同じ卓球部に所属している。市は8人についても新型インフルに感染しているかどうかを調べている。14日まで休校となることで、7日に予定されていた運動会は延期される。
市によると、近隣のほかの中学校を休校とするかは、男子生徒との接触者の調査をふまえて決めるという。市内でのイベント中止などは求めない。