2009年6月5日10時30分
【モスクワ=副島英樹】ロシアのメドベージェフ大統領は3日、北朝鮮の核実験に対し「非難を伴う強い決議」とともに「経済的プロセスへの影響を通じて核計画を抑止する一定のメカニズムの導入を支持する」と述べ、国連安保理の新決議を巡って日米が主張する金融制裁強化などの経済制裁に同意する可能性を示唆した。米CNBCとのインタビューの発言録を同日、ロシア大統領府が公表した。
新決議交渉でロシアは貨物検査などの追加制裁に慎重な立場とされてきた。大統領発言は、一歩踏み込んだともみられるが、「制裁」という表現は直接は使っていない。
大統領は、北朝鮮の核実験や一連のミサイル発射は国連安保理決議違反だと表明し、「核保有国の拡大は絶対に受け入れられない」と強調。一方で北朝鮮の6者協議復帰に期待し、「それ以外の解決はない」と述べた。7月のオバマ大統領の訪ロでもこの問題を話し合う意向を示した。