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ひったくり:盗犯係刑事を逮捕「世も末」取り押さえた高3

 岡山県警岡山中央署は4日、岡山市内で財布をひったくったとして愛媛県警松山南署刑事1課巡査部長、野村尚史容疑者(29)=松山市北土居3=を窃盗容疑で現行犯逮捕した。野村容疑者は、ひったくり事件などを担当する盗犯係主任で、自転車の高校生2人に取り押さえられた。

 容疑は4日午後7時50分ごろ、岡山市中区森下町の路上を歩いていた無職女性(75)に背後から徒歩で近付き、女性が胸に抱えていた財布(現金1万740円、クレジットカード在中)を奪ったとしている。

 野村容疑者は逃げたが、帰宅途中の私立関西高3年、伊井飛鳥君(17)と同1年の宝来隆太郎君(15)が「どろぼう」という女性の悲鳴を聞いて自転車で約250メートル追跡、挟み撃ちにして取り押さえた。2人によると、野村容疑者は「財布を返すから放してくれ」と頼んだが、2人は上着をつかんだまま離さず、携帯電話で110番通報したという。

 伊井君は「警察官と聞いてびっくりした。世も末だなあと思う」とあきれ、宝来君も「無我夢中だった」と話した。岡山県警によると、野村容疑者の所持金は小銭だけで、容疑を認めているという。 愛媛県警によると、野村容疑者は02年4月に採用され、08年4月から盗犯係主任。県警は5日未明に記者会見し、平岡公明・首席監察官が「盗犯係をしている刑事がこういった事案を引き起こしたことは大変遺憾で、申し訳なく思っている」と陳謝した。【井上元宏、松井豊】

毎日新聞 2009年6月5日 20時06分

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