2009年6月5日 18時50分更新
窃盗事件を担当している愛媛県警の警察官が、4日夜、岡山市で財布をひったくり、高校生に取り押さえられて逮捕された事件で、警察官は「生活がいやになりとにかく四国を出たかった」と供述していることが警察への取材で分かりました。
この事件は、4日夜8時前、岡山市中区の路上で75歳の女性の財布をひったくったとして、松山市の松山南警察署の刑事1課で窃盗事件を担当している巡査部長の野村尚史容疑者(29)が窃盗の疑いで逮捕されたものです。
これまでの警察の調べに対して野村巡査部長は「生活がいやになった。とにかく四国を出たくて電車で岡山にきた」と供述しているということです。
野村巡査部長は現場から走って逃げましたが、近くを自転車で通りかかった岡山市の関西高校の生徒2人があとを追いかけ、現場からおよそ250メートル離れた路上で取り押さえました。
当時の状況について関西高校1年の宝来隆太郎くん(15)は「女性の『泥棒』という悲鳴を聞いて後ろを振り返ると走っている男がいて無我夢中で追いかけました。犯人を捕まえる側の警察官が高校生に捕まるなんて信じられないです」と驚いた様子で話していました。
また3年の伊井飛鳥くん(17)は、「おばあちゃんの役に立てて本当によかったです。」と話していました。
野村巡査部長は数日前から無断欠勤していたということで、警察では動機や犯行のいきさつについてくわしく調べています。