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2008年(平成20年)10月25日(土)
代表過密日程がJをつまらなくしている(サッカー)

 先日、ある会議の場でJリーグ幹部が疑問を投げかけていた。「08年は当初に目標としていた観客動員数に届きそうにない。なぜだろうか」。

 聞いた瞬間、答えはすぐに浮かんだ。今年のJがつまらないから。それに尽きると思う。

 5試合を残している現時点で、6チームに優勝の可能性がある大混戦。ただ、その中身は実にお寒い。03年からJを見てきたが、ここまで低レベルの年はなかったと断言できる。拮抗(きっこう)と言えば聞こえはいいが、単なるどんぐりの背比べだ。各クラブの関係者も「今年は面白くない」と口をそろえる。大きな声を出して言えないだけで、現場の人たちも苦い思いを抱いている。

 最大の原因は代表の過密日程だ。今年は1月中旬から合宿が始まり、2月末まで1カ月間も拘束された。サッカーでも野球でも大事なのはこの時期。オフで疲れを取ってキャンプで1年間戦う体を作る。しかし代表選手たちはその機会を奪われ、3月のJ開幕時には疲れ果てていた。

 いくら代表であっても体調が万全なければ並の選手以下となってしまう。それが全体的なレベル低下へとつながっていることは間違いない。おおげさではなく、Jの存在意義が問われている問題だと思うが、幹部の方々に実感はあるだろうか。(サッカー担当・宮沢 洋)

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