中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > ドラゴンズ > ドラニュース一覧 > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【ドラニュース】


マサ、あす先発有力 22年連続勝利へ再スタート

2009年6月5日 紙面から

1軍に合流した山本昌=ナゴヤドームで(小嶋明彦撮影)

写真

 中日・山本昌広投手(43)が4日、ナゴヤドームで行われた1軍の練習に合流した。ファームで約2カ月間、再調整を続けてきたベテラン左腕。竜党にとって、お待ちかねの1軍マウンドに立つ日がやってきた。6日のセ・パ交流戦、ロッテ戦(ナゴヤドーム)の先発登板が有力だ。中日は2連勝で勝率を5割に戻したものの、最近は先発陣が総崩れ状態。そこで、“帰ってきた”204勝左腕が竜の先発陣を支える。

 再調整と言うにはあまりにも長い“下積み”だった。4月13日に2軍落ちし、約2カ月が経過した。「これだけたくさん投げてきたので、それなりにはできたかなと思います」。2軍でたっぷり下準備をした山本昌が1軍に帰ってきた。

 今季唯一の登板は4月12日の広島戦。自己ワーストとなる10失点を喫した。その後、2軍で計6度も先発。最近2試合はともに7イニング無失点と完ぺきに仕上げてきた。

 2軍であまりにたくさん投げた。ウエスタン・リーグの規定投球回に達し、通算204勝の大投手が同リーグの投手十傑に顔を出したほどだ。

 大きな肩には大きな期待がかかる。予想されるのは6日のロッテ戦の先発。「ネルソンも(1軍練習に)上がってきてるし、まだ登録されるかどうか分からないからね」。煙幕か、本人にも分からないのか。どちらにせよ、先発なら崩壊阻止という使命がある。最近4試合、先発陣の最長投球回は朝倉の6イニング。それ以外、ずっと4イニング以下でのKOが続いている。

 こんなときこそ、百戦錬磨のベテランが頼り。パ・リーグとの対戦については「それもね…。登録されないかもしれないし、このあとまた下(2軍)で投げることになるかもしれない。チャンスがあれば、何とかがんばりたいです」と、話すにとどめたが、交流戦は通算19試合に登板しており、対策は十分にできているハズだ。

 新たな記録もかかる。勝てば22年連続勝利。セ・リーグ単独では広島・大野(引退)の21年を抜く。この記録については「そうなの? ずっとやっていればついてくるものだからね」と、サラリと話したが、勤勉、長寿の勲章が新たに加わる。

 昨季は200勝を達成。2年契約も結んだ。表面的には超多忙で、華やかだったオフ。裏では、ほんの一時も気を緩めなかった。年明け早々、アイク生原氏の墓前に200勝報告をするために、米ロサンゼルスを往復した航空機内でのこと。

 「機内食には気をつけたね。座ってるだけなのに2回も出て来るんだから。そのまま食べてたら大変だよ。ビールだけ飲んで、カッと寝たりして、過ごしてた」

 誘惑はコツコツと封じてきた。ベスト体重を維持している裏には小さな積み重ねがある。ここまで時間はかかったが、再出陣の準備に抜かりはない。

 (生駒泰大)

 

この記事を印刷する


中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ