日本相撲協会は４日、力士暴行死事件で懲役６年の実刑判決を受けた元時津風親方の山本順一被告（５９）＝控訴＝に対し、請求があった退職金の支払いを拒否する回答を伝えていたと発表した。
０７年１０月に解雇された山本被告は、４月２７日付で退職金の支払いを求めてきた。同協会は「山本氏の行為で計り知れない損害をこうむった」ことなどを理由に、５月１５日に支払い拒否を伝えた。以降、山本被告側からの返答はないという。
武蔵川理事長（元横綱三重ノ海）は「もしも裁判で退職金を請求されることがあったら、弁護士と相談します」と話し、友綱理事（元関脇魁輝）は「（５月２８日の）理事会では（退職金の請求がきている）報告があっただけで、話はしていない。法律的にいえば、請求されれば支払わざるをえないのだろう。でも、各部屋、各力士にどれだけつらい思いをさせたか。退職金をお支払いする代わりに、損害賠償を請求しますよ、ということになるのではないか」と話した。