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逗葉医師会「1、2次救急への協力あり得ない」/逗子市の総合的病院誘致
- 社会
- 2009/06/04
逗子市が目指す総合的病院の誘致をめぐり、逗葉医師会は4日までに、「(市が誘致する)新病院が行う1次救急への協力はあり得ない」とする文書を市に提出した。市は同医師会が受け持つ1次救急を、誘致する逗子聖ヨゼフ病院での2次救急と統合する方針を示していた。市とともに1次救急を委託する葉山町は「医師会の協力が前提」として統合に理解を示しているだけに、誘致実現の先行きが不透明になってきた。
同日の市議会総合的病院特別委員会で市が報告。同医師会が3日付で提出した文書によると、同市池子の逗葉地域医療センターで実施している1次救急は市、町が公的施設を提供して行っていることから全面的に協力してきたが、「新病院は民間団体であり、協力する義務や責任は一切ない」との見解を示している。
入院治療を必要とする2次救急については、三浦半島の病院が輪番制で対応しており、市が新病院に多額の財政援助をして委託する必要はないとした上で「協力はあり得ない」と反発。また、事前の説明もなく方針を決定したとして「信頼関係を損なうものであり、今後の協力態勢を見直さざるを得ない」と市の姿勢を批判している。
同特別委では、一部議員が「医師会と正式な協議を行う前に方向性を出すのは早すぎないか」と指摘。平井竜一市長は「(県の建築許可が下りていないため)協議には至っていないが文書や会合などで説明してきた。理解を得られるよう努力したい」と述べた。
総合的病院の誘致をめぐり市議会は、逗子聖ヨゼフ病院に対し年間1億3千万円の救急委託費を経営主体である社会福祉法人聖テレジア会に支払うことに難色を示していた。これを踏まえ、市は医療設備や人件費などで年間約3千万円の負担減が見込めるとして、1日の市議会全員協議会で統合案を提示していた。
5日には病院建設に反対する陳情が開発事業に関する特別委員会で審査される。
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