【社会】名古屋「大須中華街」消える 来春にも場外舟券売り場に2009年6月4日 朝刊
名古屋市の大須地区で来春、ミニ場外舟券売り場(ボートピア)を設ける計画が進められていることが分かった。中区大須3の「大須301ビル」の3階フロア(約1000平方メートル)に入る予定で、2003年に同ビル3階に鳴り物入りでオープンした「大須中華街」はなくなる見通しだ。 舟券売り場は、ビル管理会社「大須商業開発」(同市中区)と売り場管理会社「名古屋港開発」(同市港区)の間で3月末、賃貸契約に関する覚書が交わされた。3階フロア(約1000平方メートル)への入居を予定している。 大須商業開発によると先月末、テナントへの説明会を開き、おおむね了承を得た。9日にはビル上階のマンション住民を中心とする地元説明会を開く。 隣接する万松寺ビルに名古屋競馬のミニ場外馬券売り場があり、関係者らは「いわゆるギャンブル施設に対する反発は大きくない」とみている。地元の大須商店街連盟も「地域の活性化につながる」と好意的だが、名古屋港開発は進出条件に既存テナントの撤退同意を挙げており、立ち退き交渉が難航すれば計画そのものが立ち消えになる余地もある。 大須301ビルは地元商店主らが再開発事業として建設を進め、03年12月に完成。3階フロアは「大須中華街」と銘打ち、本格的な四川料理店や北京料理店から気軽なラーメン店までが軒を連ねた。 しかし、ここ数年は客足が遠のき、店舗の撤退が相次いでいた。
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