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鼠先輩引退!一発屋自認「僕の美学」

 引退会見を終え、静かにマイクを置く鼠先輩=東京・六本木
 引退会見を終え、静かにマイクを置く鼠先輩=東京・六本木

 昨年6月に発売したデビュー曲「六本木〜GIROPPON〜」で一世を風靡(ふうび)した歌手、鼠先輩(36)が3日、東京・六本木のホテルで緊急会見し、年内での電撃引退を発表した。「デビュー当初から1、2年だと思っていた。パッと咲いてパッと辞めるのが僕の美学。そんなにお金にもならなかったし…」と芸能界からはきれいさっぱり身を引くことを明言。「ネズミは巣に帰ります」と妻子を養うために新たな仕事を探す。

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 「ポッポ」の威光だけで生きていけるほど、芸能界が甘くないことは自身が一番痛感していた。「実際、デビュー曲以外はまったく売れなかった。厳しい世界とは分かっていたが、僕の思っていた以上。そんなにもお金にならなかったし…」と嘆き節を交えながら、芸能界からの引退を口にした。

 35歳で遅咲きのメジャーデビュー。シングル3枚、アルバム1枚をリリースしたが、売れたのは「ポ」を連発したデビュー曲だけ。10万枚のセールスに加え、配信は100万ダウンロードを超えたが、以降ヒットに恵まれることはなく、自身も周囲も“一発屋”を認めざるを得ない状況だった。

 会見では、神妙な面持ちを崩すことなく、「笑いがない方が思いが伝わると思って」と自慢の“ビッグマウス”も影を潜めた。今後は17日に「パンチかけられ馬鹿にされ」など現在の自身の思いが詰まったラストシングル「おかね」をリリース。21日には東京・渋谷のDUOでラストライブを行い、年内はテレビ出演や営業などの仕事をこなす。

 20歳の時、岡山から上京。皿洗いなど転職を十数回繰り返し、自叙伝ではAV出演の過去も告白した。「妻も子ども(2歳の女児)もいるのでいつまでもパンチパーマというわけにはいかない」と、引退後はパンチからデビュー前のサラサラヘアに戻し、ハローワークに通い、職を探すという。

 「この場所がなかったら僕はいなかった」という六本木で引退を発表した鼠先輩。「もう鼠は巣に帰ります」と、究極の一発屋は家族3人で安定した幸せな暮らしに戻ることを夢見ていた。






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