DSをシステムに取り込むのはそれほど難しくない
私がネットワークオーディオの再生環境を構築するため、KLIMAX DS以外で新規に購入した製品は、大容量のHDDドライブぐらいです。普段PCを仕事で使っているので、LANケーブルもルータも持っていましたし、リッピングソフトは性能の良い無料ソフトがたくさんあるので、それを使っています。ただiPod TouchでDSを操作するためのコントローラーソフトだけは、App Storeで購入しました。愛用しているコントローラーソフトは2つあって、その当時はPlug Player【詳細はこちら】が600円、DS専用で機能も多いSong Book【詳細はこちら】が1万円でした。以上が出費の全てです。
DSの導入はみなさんが想像しているほど難しくありません。特に、PCを使い慣れていて家の中に有線もしくは無線LANが通っている、そしてオーディオ機器も備わっている環境の方は、追加する機材もほとんどいらないのでステップアップが簡単です。
手間としてはLANケーブルでストレージ(NAS)とルーター、DSの3つを繋ぎます。ネットワークには「サーバー」と「クライアント」という概念がありますが、あとはネットワーク上で互いを接続して、認識されるのを待つだけです。
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「KLIMAX DS」のほか、山之内氏はアキュフェーズのマルチチャンネルプリアンプ「CX-260」、パワーアンプ「PX-650」をリファレンスシステムとして愛用している
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隣室に設置されているバッファローのNAS |
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ルーターは元から山之内氏が書斎に導入していたものをそのまま活用している |
DS購入と同時期にスピーカーもB&Wの「Signature Diamond」に買い換えたという山之内氏。KLIMAX DSとの相性も抜群だという |
KLIMAX DSはRCA/XLRのアナログオーディオ出力を備えているので、こちらをアンプのオーディオ入力と接続すれば、あとはネットワーク環境を整えて、楽曲データを貯めるストレージを設置すること以外は、通常のオーディオのセッティングと同じなんです。
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DSシステムを使用してネットワークリスニングを楽しむために必要な環境 |
PCに不慣れな人も安心の注目機器、オーディオファイルサーバー
とはいえ、これまでPCに不慣れな方にとってはオーディオソースのリッピングという作業自体が難しいという声も多くありましたが、08年後半より、バクフーなどのメーカーからPCを使わずに簡単にリッピングができるストレージ製品が製品化され、周辺の状況も変わってきました。
バクフーのオーディオファイルサーバーは、ストレージ本体に光学ドライブを内蔵しているもの、または外付けできるものがあり、ドライブにCDをセットしてしまえばあとはネットワークから自動で楽曲情報を取得して、DSに最適なファイル形式で保存してくれるというセミオートマチックな使い勝手を実現した製品です。
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「OSJ-1shuttle」>>詳細はこちら
バクフーが販売するDS向けオーディオファイルサーバー。500GBのHDDタイプ、128GBのSSDタイプの2モデルがある。リッピング用のCD/DVDドライブを内蔵した手軽に使用できるスタンダードモデルだ
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「OSJ-1ssd」>>製品データベース
ファンレス設計でより高音質化を図るオーディオファイルサーバー。256GBのSSDを内蔵する。リッピング時のみ、上段の外付けDVD/CDドライブ(本機の付属品)と本体をUSB接続してCDから楽曲データを取り込む |
完全なオートマチックでないのは、たとえば楽曲データの管理などは完璧ではなく、若干のメンテナンスが必要な場合もあります。ただ大概のデータはデータベースから入手できるのでとても便利です。
私は今後、DSを購入して、その周辺機器をどんどん強化していく、という使い方が普及してくるのではないかと思っています。
これからオーディオをはじめたい人にオススメのSNEAKY MUSIC DS
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SNEAKY MUSIC DSは縦置きも可能でスリムに設置できる
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DSシリーズの中で最もリーズナブルな「SNEAKY MUSIC DS」はパワーアンプを内蔵しているので、直接スピーカーを接続するだけで使用できます。特にネットワーク環境は整っていて、これからきちんとしたオーディオで音楽を聴いてみたいと考えている人は、本機とスピーカーを購入するだけで立派なシステムが構築できます。手間もコストもかからないのでおすすめです。
また、iTunesを使って既に高ビットレートのMP3やAppleロスレスなどで自前のCDをほとんどリッピングしているという方は、そのデータをそのままストレージに入れてしまえば、当然ながら再度リッピングする手間も省けます。DSを繋いだその日から、iTunesの音楽をDSのクオリティで愉しむことができます。「iTunesユーザーのためのDS」という提案もできるわけです。
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DSで唯一内部に20W×2のステレオアンプを内蔵。アンプはオン、オフの切替が可能なので高品位なプレーヤーとしても使用できる
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イーサネット端子でNASと接続。あとはスピーカーを接続するだけ。背面にはライン出力、デジタル(光、同軸×各1系統)出力も装備している
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DSシリーズはいずれもWAV/AIFF/FLAC/MP3/Appleロスレスの再生に対応していますが、私はリッピングソフトを2つ使い分けていて、iTunesのときはAppleロスレス、EAC(Exact Audio Copy)【詳細はこちら】のときはFLACでファイルをリッピングしています。DSは思ったほどハードルは高くないし、一度使ってみるとこれほど楽なシステムはないと感じます。
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