まず、パソコンを全部買い替えないといけません。Vistaは、高速なCPUと大容量メモリーを搭載しないと満足に動かない。そのため、現在利用しているパソコンが使えません。すべて新品に買い替えるしかないのです。当社の場合、全社で1万5000台のパソコンを保有しているので、これらをすべて新品に置き換えると、それだけで莫大な費用になります。
もう1つは、MS Officeの問題です。Vistaにすると、Officeも2007にバージョンアップせざるをえません。そうなると、Vistaとダブルでコストがかかってきます。これまでは、OSとOfficeのバージョンアップは、相互のスケジュールをうまくずらしながらやってきたのですが、今回はそれができません。
さらに、先ほど言ったソフトの改修費用がのしかかってきます。実は、8年前にWindows 95から2000にバージョンアップしたときも、専用アプリケーションの手直しが大きな負担になりました。その時に直したソフトの数は114本。トータルで約1億円の費用がかかったのです。今回は、その比ではありません。事前に把握した不具合の程度から判断しても、前回とは比べものにならないコストがかかる。それを考えただけでも、頭が痛くなります。
【▼Vista発売から1年半、XPのシェアは今も拡大中】 |
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このグラフは、日経BP社のWeb媒体「IT pro」が2008年4月と2007年8月の2度にわたり、企業のシステム担当者を対象に行った調査をまとめたもの。Vistaは発売して既に1年半経過したが、導入比率は未だ3%台。一方のXPは82%でシェアを拡大し続けている(上図)。Vistaの導入時期もはっきりしない企業が多い(中図)。一方、家庭でのVistaの比率は16.8%で企業の導入よりも普及が速い(下図)
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私が疑問に感じるのは、Vistaのカーネル部分(基本構造)をなぜガラリと変えたのか、その意図が見えてこないことです。
OSの基本構造を変えれば、当然互換性の問題を招き、大きなデメリットが生じます。従って、メーカー側は、そのデメリットを補って余りあるメリットを、ユーザー側に提供しないといけません。例えば、AppleのMacintoshでは、フォルダをコピーするだけで、OSのインストールが簡単に終わる。システム部の人間にとっては、すごく助かるわけです。Windowsもそんなシステムを取り入れるのなら、大変革の意味も出てくるでしょう。
ところが、今回のVistaの新機能には、これといった目玉がありません。「余計なお世話」と思えるユーザーインターフェースばかりが目に付きます。なぜ、継承性を犠牲にしてまで基本構造を変えたのか、理解に苦しみます。
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