大和市は29日、市の職員台帳から同僚5人の個人情報を入手して健康保険証などを偽造し、同僚の名義で金融機関から多額の借金を繰り返したとして、建築指導課の男性副主幹(46)を懲戒免職処分とした。
市によると、副主幹は06年1~4月、当時所属していた都市総務課の保管庫にあった職員台帳を盗み見て、同僚5人の住所など個人情報を入手し、健康保険証や源泉徴収票、運転免許証などを偽造。5人の名義で金融機関4社と限度額計3640万円のカードローンを契約し、穀物や原油などの商品先物取引の資金にしていた。
3月に1件の返済が滞り、同僚の1人に金融機関から督促があり発覚した。同月末で返済残額は2380万円あったが、その後、全額返済したという。
大木哲市長は「公務外のこととはいえ、市政への信頼と公務員全体の信用を著しく損ねる行為。全職員一体となり、信頼回復と綱紀粛正に努める」とコメントした。【長真一】
毎日新聞 2009年5月30日 地方版