3月に投開票された廿日市市議選をめぐり、支援者に飲食を接待し票の取りまとめなどを依頼したとして、広島県警捜査2課と廿日市署は3日、同市議会副議長の今津俊昭容疑者(70)=廿日市市宮内=を公選法違反(供応、事前運動)の疑いで逮捕した。
県警捜査2課などの調べでは、今津容疑者は3月22日の市議選告示前の2月3日、同市内の日本料理店に有権者13人を集め、1人4000―3000円の酒や食事で接待し、自身への投票と票の取りまとめを依頼した疑い。
県警によると、今津容疑者は「投票や票の取りまとめを依頼した事実はない。会合は事務所開きなど準備のお願いの趣旨で、後から代金をもらうつもりだった」と供述しているという。
県警のこれまでの調べで、会合に参加したのは学生時代からの知人や陳情活動を通じて知り合った団体の世話役たち。県警は同日、市庁舎議会棟や自宅などを家宅捜索した。
今津容疑者は1993年の市議選で初当選し5期目。議会運営委員会委員長などを経て今年4月から副議長を務めている。
3月29日投開票の市議選は佐伯、大野、宮島、吉和の4町村との合併後、初めての全市一区の選挙となり、定数30に37人が立つ激戦となった。今津容疑者は1150票で30人中29番目の当選だった。
【写真説明】任意同行を求められて自宅を出る今津副議長(左)=3日午前7時10分=
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