鼠先輩が芸能界引退

神妙な顔つきで引退宣言した鼠先輩

　昨年、デビュー曲「六本木～ＧＩＲＯＰＰＯＮ～」がヒットした歌手の鼠先輩（３６）が３日、都内で緊急会見を開き、「今年いっぱいで芸能界を引退します。ふざけた名前でやってきたが、鼠は巣に帰るのがいいと思う」と電撃発表した。

　あっけない引退宣言だった。「実は昨年６月のデビューの時から、１年か２年でやめようと思っていた。よく一発屋と言われたが、僕自身もそう思っていた。桜のようにパッと咲いてパッと散るのが僕の美学」。この日のためにあつらえたという紫色のスーツ姿の鼠先輩に一切の笑みはなかった。半信半疑の報道陣からは「冗談ではないですよね？」「再デビューは？」などといぶかる声も出たが、「引退してすぐ戻ってこられる方も多くいるが、僕はきれいさっぱり芸能界から足を洗います。来年からは元のサラサラヘアに戻します」と言い切った。

　デビュー曲は約１０万枚のヒットとなったが「芸能界は思った以上に厳しく、そんなにお金にならなかった。収入は普通のサラリーマンと同じくらい。もっと欲しかった」。１５歳のころから付き合っている妻と２歳の娘を抱える身。「明日からハローワークに通ってゆっくり自分の好きな仕事を見つけたい」。芸能関係の仕事に就く予定はないという。

　今月１７日にラストシングル「おかね」を発売。２１日に東京・渋谷ＤＵＯでラストライブを行う。年内は既に決まっている営業の仕事などはこなすという。