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広島大学研究者によるNEDO委託費・助成金の不適切な請求に対する処分について

平成21年5月19日
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 村田 成二

 NEDOは、国立大学法人広島大学(東広島市鏡山、浅原 利正 学長)に委託して実施した事業、三菱重工業株式会社、財団法人バイオインダストリー協会を通じて再委託・共同研究により実施した事業、広島大学の研究者に助成した事業(※別紙参照)について調査を行ったところ、これら事業において広島大学の担当研究者4名が納入業者に依頼し、証憑書類とは異なる納品をさせるなどといった不適切な処理を行っていたことを確認しました。
 このような事態が発生したことは誠に遺憾であり、当機構は今般の事態に対し、以下の措置を講ずることとしました。


  1. 過払金に係る返還等
    消耗品費に関して不適切な処理が判明したため、委託先を通じるなどにより、広島大学に対し、約1,267万円の返還及び返還までの民事法定利息(年5%)または加算金(年10.95%)を付して請求し、返還・納付されました。

  2. 補助金の交付等の停止措置
    • (1)広島大学担当研究者4名に対し、2009年5月19日から8ヶ月間~2年間、新たな委託事業への参画又は補助金の交付を停止することとしました。
    • (2)広島大学の工学研究科物質化学システム専攻グリーンケミストリー講座、工学研究科物質化学システム専攻化学工学講座、医歯薬学総合研究科展開医科学専攻病態情報医科学講座に係わる案件に対し、2009年5月19日から8ヶ月、新たな委託契約の締結又は補助金の交付を停止することとしました。


  3. 再発防止措置等
    • (1)広島大学に対して、再発防止策の策定及びその報告を求めることとしました。
    • (2)三菱重工業株式会社、財団法人バイオインダストリー協会に対して、今後とも委託事業等の厳正な執行に努めるよう注意喚起を行うこととしました。


  4. 問い合わせ先
    NEDO 検査・業務管理部 関根
    044-520-5130


<別紙>
事業名固体高分子形燃料電池実用化戦略的技術開発/定置用燃料電池改質系触媒の基盤要素技術開発
契約期間2005年度~2008年度
契約金額約13,398万円
(うち不適切額:約150万円)

事業名固体高分子形燃料電池実用化戦略的技術開発/DSS対応長寿命電池技術の研究開発
(NEDOの委託先である三菱重工業(株)からの再委託)
契約期間2005年度~2007年度
再委託額広島大学分約924万円
(うち不適切額:約69万円)

事業名産業技術研究助成事業
助成期間2003年度~2006年度
助成金額約4,992万円 
(うち不適切額:約1,006万円)

事業名健康安心プログラム/新機能抗体創製技術開発
(NEDOの委託先である(財)バイオインダストリー協会との共同研究)
契約期間2006年度~2009年度
共同研究費広島大学分約12,027万円
(うち不適切額:約41万円)