アフガン軍事作戦で民間人の犠牲最小限に、駐留米軍の新司令官

ワシントン（ＣＮＮ）　オバマ大統領がアフガニスタン駐留米軍、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）主導の国際治安支援部隊（ＩＳＡＦ）の司令官に指名したマクリスタル米陸軍中将は２日、アフガン軍事作戦の成功は積極的な反政府武装勢力の掃討、戦闘に巻き込まれる一般住民の犠牲を最小限に抑えることにかかっているとの考えを示した。

米上院軍事委員会の公聴会で証言した。アフガンの治安部隊の活用を一層図るとの見解も明らかにした。また、勝利は信じているが、難しい戦いになるとも指摘。政権を追われたイスラム強硬派勢力タリバーンの拠点がある南部での戦闘が多くなれば、米兵士の犠牲者数も増えるとも語った。

アフガンでは、米軍、ＩＳＡＦによる誤爆で民間人が死傷する例が絶えず、外国駐留軍への反発がくすぶっている。米国防総省高官は先に、地域社会に住み着くなど「深く浸透」して反政府武装勢力対策に専念する数百人規模の特殊部隊の新たな配置を検討していることも明らかにしている。同部隊は武装勢力が拠点を築く地域の住民の支持を勝ち取るため、軍事、生活や医療支援などで対策を講じ、協力する任務を負う。

マクリスタル中将はマキャナン司令官の後任。特殊部隊出身で、２００６年６月に米軍が実施したテロ組織「イラク・アルカイダ機構」の最高指導者、ザルカウィ容疑者殺害などの特殊作戦を指揮していたとされる。中将はアフガンでは、武装勢力の情報収集の拡大や分析能力の強化を図る考えを先に示してもいる。