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未通報、文科相と対立 大学側主張「不適切でない」 京教大生集団暴行

 コンパで酒に酔った女子大学生(20)に性的暴行を加えたとして、京都教育大学(京都市伏見区)の男子学生6人が逮捕された集団準強姦(ごうかん)事件で、6人の処分後も京都府警に通報しなかった同大学の対応をめぐり、塩谷立文部科学相と大学側の見解が対立している。2日、文科相が「大変問題だ」と指摘したのに対し、大学側は「不適切ではない」と反論。しかし、被害者側が通報したことで「あとは任せられると思った」ともしており、主体的な対応を取らなかった大学側の姿勢が改めて浮かんだ。

 府警や同大学によると、事件は2月25日に発生し、大学側は3月3日、被害者の女子学生から相談を受けて調査委員会を設置。同24日、女子学生の保護者に結果を説明し、31日に6人を無期限停学処分にした。

 しかし、その後も大学から府警には通報せず、保護者が3月下旬に通報。大学側は6人が逮捕された1日の記者会見で、通報しなかった理由として「教育的配慮」などと釈明していた。

 塩谷文科相は2日の閣議後会見で、大学側の対応について「大変問題だった。訴えがあったら、いち早く警察に知らせることが大事。もっと早くやるべきだった」と批判。「教員養成を使命とする大学でこういう事件が起きたのは誠に遺憾」とし、会見での大学側の説明について「疑問があり、真意をしっかり調査して指導したい」と話した。

 これに対し、大学側は産経新聞の取材に、被害者側が3月に通報したことを挙げて「大学側が改めて通報する必要はないと判断した。あとは警察に捜査を任せられると思った」と主張。文科相が呈した「疑問」については「内容が具体的にわからない。わかり次第検討する」とかわした。

 一方、事件の契機となった体育学系学生の90人規模の追い出しコンパについて、大学側は「把握していなかった」と説明。学生の間では「他専攻の学生に知れ渡るほど有名だった」と言われており、管理の甘さをうかがわせた。

    ◇

 府警は2日、集団準強姦容疑で6人を送検した。

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