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「元祖」論争に主催者の対立、多難な江陵端午祭(上)

委員会と保存会が対立、協議を通じた解決が急務

 千年の歴史を誇る江陵端午祭が、八日間にわたる本行事の日程を終え、先月31日に閉幕した。今年のイベントは盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の死去や新型インフルエンザなどの影響で例年より縮小されたが、90万人の人出があったとされている。特に今年の端午祭は、中国で持ち上がった「端午の元祖」に関する議論をぬぐい去らなければならないという課題を残した。また、端午祭委員会と保存会との間で生じた対立も問題となった。

◆中国の端午祭と交流拡大の必要性

 江陵端午祭委員会は、中国の一部で持ち上がっている「端午の元祖」論争に対応するため、韓国と中国の無形文化遺産関連の教授や専門家らが参加する国際学術会議を今年のイベントの一環として開催した。

 学術大会は「アジア端午文化の疎通と発展-韓・中端午の隔たりと違い」というテーマに基づき、両国の学者が端午祭の違いを明らかにしようという趣旨で企画された。

 中国は、インターネット・ユーザーの間で「韓国が中国の端午節を横取りして世界無形文化遺産に登録した」といううわさが広まったことを受け、2006年に4地域の端午節を「国家級非物質文化遺産」に指定した。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界無形文化遺産代表リストへの登録も推進している。そのほか一部のネットユーザーが、韓国の製品を購入しないよう促す「不買運動」まで繰り広げる兆しも現れている。

 国際学術会議には、中国文化部の苑利研究員、中国社会科学院の賀学軍研究員、北京大の孫華教授らが参加し、両国における端午祭の違いについて議論した。

中国発の「端午の元祖」論争を終結させることが課題として残った。今年の江陵端午祭にて中国端午節展示館の様子。/写真=ホン・ソピョ記者

ホン・ソピョ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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