【山口ＣＯ中毒事故】全校集会で児童の無事報告　大阪・高槻市立松原小　 (1/2ページ)

　修学旅行のため事故のあった山口県美祢市の「山口秋芳プラザホテル」を訪れていた大阪府高槻市立松原小の児童らは、未明からの雨で朝もやが立ちこめる午前８時半すぎ、大阪へ戻るためバス２台に次々と乗り込んだ。

　児童への配慮からか、バスの窓はカーテンが閉じられたまま。ホテル玄関にぴたりと付けたバスの乗降口付近もついたてのようなもので覆われ、学校関係者の「止まらないで入って」の掛け声だけがこだました。

　避難先のホテル関係者によると、昨夜は１０部屋に分かれ午後９時半ごろに就寝。３日の朝食の際も声を出したり、はしゃいだ様子も見られず寂しそうだったという。

　一行はこの日予定していた国の特別天然記念物「秋芳洞」の見学をキャンセル。退院した６人の児童と一緒に新幹線で大阪へ戻るため、ＪＲ新山口駅へと向かった。

　松原小では午前８時５０分から開かれた全校集会で、森美佐子教頭が児童の全員無事を報告。「事故はとても悲しいことです。一緒にいたカメラマンの方が亡くなりました。ご冥福（めいふく）をお祈りしましょう」と涙で声を詰まらせた。

　一方、亡くなったカメラマン、川副浩明さん（２６）の京都府木津川市にある実家には近所に住む兄の勝司さん（３９）らが集まり、悲しみに包まれた。