エンターテインメント
俳優、お笑い、ミュージシャンetc…にインタビュー
玉木宏
玉木宏
できる範囲の中だけでは
つまらない人間になってしまう

 「今の世の中にこそ、こんな上司がいたら心強い」。玉木宏さんが演じたのは、映画「真夏のオリオン」の主人公・潜水艦艦長の倉本。「恐怖や不安を周りに見せず、最後は1人で判断しなければならない艦長は孤独。そのブレない精神力を勉強させられました」

 これまで第2次世界大戦を扱った作品の多くは、悲惨さや善悪などを浮き彫りにしてきたが、この映画は「人としてどう生きるか」が描かれていて、その誇りや希望が胸を打つ。「敵のアメリカ兵も人間なんですよね。日本では当時、生きて帰るんだとはハッキリ言えないけど、気持ちとしてはみな持ってたと思う。だからこそ倉本は知恵を振り絞って、1人の命も失わせない作戦を考えたんでしょうね。死に急ぐ部下に“実にもったいない”と言ったのが印象的でした」。いつも冷静でち密に戦略を立てながら、最後は直感で判断する倉本艦長はリーダーとして魅力的だ。「僕はち密に戦略を立てないかな。その通りにいかないから(笑)。でも演じるのは心地よかった」

 “ブレない自分でいたい”。倉本の姿勢は玉木さんの理想でもある。「今わりと世の中ブレがちだと思うんですけど、僕自身は仕事以外の日常生活でいろいろな課題に直面したとき、根底ではブレない自分で、フラットな心でいたいです。客観視も必要で、難しいですけど、まずはそう意識して心がけるだけでも、違うと思います」

 30歳を迎える節目にあらためて感じること。「新しいことをやるには絶対に壁があるし、毎回高すぎて越えられないんじゃないかって不安もある。だからいつもクランクインする前は、必死に下勉強します。苦しいけれど越えられたときにはすごく楽しい。できる範囲の中でずっとやってたら、多分つまらない人間になっていく。だから新しいことに挑戦することはすごく大事だし、そういう環境を自分でもつくって成長したい」

 音楽活動にも精力を注ぎ、休日は早起きして趣味のカメラやドライブで心をフラットにする。「だって人生の3分の1は寝てることになるんだから、早起きしなくちゃ“実にもったいない”(笑)」


PROFILE

1980年1月14日、愛知県生まれ。A型。98年俳優デビュー。その後「ウォーターボーイズ」をはじめ、「ROCKERS」「雨鱒の川」「ただ君を愛してる」などの映画やドラマ「のだめカンタービレ」「ラブ・シャッフル」などに出演。2004年に歌手デビュー。現在シングル「SLOW TIME」、アルバム「Times…」を発売中。11月からは全国Zeppツアーが決定。映画「真夏のオリオン」は6月13日(土)から全国東宝系ロードショー。「MWームウー」7月4日(土)公開。「のだめカンタービレ THE MOVIE(仮)」も公開予定
キャスティング・文 かしわぎなおこ(モアナ・サンライズ)、撮影 小島梨乃、ヘアメイク 渡部幸也(SUZY)、スタイリング 中山寛己(SUZY) 衣装協力 Useless/A.A.R.O.N co.,ltd
[情報掲載日:2009.6/3]