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巧妙に仕組まれた乗っ取り 元組長に支配された「ゆびとま」 [2]
 
■ 巧妙な仕掛けの第三者割当増資

 05年11月7日、「ゆびとま」は学生向け情報サイトを運営する「GRIP」(東京都港区)に対して5,000万円の第三者割当増資を実施。増資は、GRIPが「ゆびとま」の発行株式4,550株中、1,000株を取得する形で行われた。
 増資後、「ゆびとま」の資本金は3億1,013万円、GRIPの出資比率は21.9%になった。

 資本提携により上場を目指すとして共同経営に移行。GRIPは「ゆびとま」の代理店として、社名を代理店を意味する「ゆびとまエージェンシー」(以下、ゆびとまAGと略)に変更。「ゆびとま」の創業社長である小久保氏は取締役名誉顧問に退き、本上陽氏が新社長に就任した。

 この間、GRIPの所有者は目まぐるしく変わる。設立は94年だが、05年7月にGRIPに社名変更。同年10月、コンテンツ制作のGETTIグループであるJCFホールディングスの100%子会社に。その直後に「ゆびとま」の第三者割当増資を引き受けた。
 不可解な動きは続く。提携18日後の11月25日、GRIP改め「ゆびとまAG」は「日本スポーツ出版社」(東京都中央区)を引き受け先とする第三者割当増資を実施した。

 日スポ社は1968年に設立されたプロレス週刊誌『ゴング』の発行元。しかし経営難に陥り、前田大作容疑者が2004年8月に買収して社長に就いた。

 日スポ社は46.2%を保有する筆頭株主になり、「ゆびとまAG」を傘下に収めた。電光石火の早業である。ここから「ゆびとま」の乗っ取りにかかる。まず「ゆびとまAG」の臨時株主総会を開催し「ゆびとま」との合併を決議。

 2006年1月12日。「ゆびとま」は「ゆびとまAG」を株式交換方式で吸収合併した。株式交換比率は1対1。「ゆびとまAG」株1株に「ゆびとま」株1株を割り当てる。「ゆびとまAG」の筆頭株主である日スポ社に「ゆびとま」株が渡った。合併によって「ゆびとま」の資本金は5億13万円に。


(つづく)




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