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トップインタビュー/椎名保・アスミック・エース エンタテインメント社長
(株)角川エンタテインメント社長
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グループ映像事業のキーマン

アスミック・エースEを次の世代へバトンタッチし角川エンタテインメントに注力したいところだが、グループ映像事業の未来は、椎名氏の次の一手に!?

ビデオグラムのマーケティングを得意とするアスミックと、映画製作を中心に手掛けてきたヘラルド・エース(後にエースピクチャーズ)が、単館系の配給という共通の業務を軸に合併してから8年。アスミック創立から数えれば21年、ヘラルド・エース誕生から25年の今年、アスミック・エース エンタテインメント(以下、アスミックAE)が新体制に生まれ変わる。

6月19日開催予定の株主総会で、取締役・常務執行役員の豊島雅郎氏が代表取締役社長に就任し、6年間同社を率いてきた椎名保社長が代表取締役会長になる。

住友商事が、同社の株式27.67%を角川書店から買い取り、子会社化することを3月に発表(株式取得後の出資比率は住商75.3%、角川20.0%)したが、椎名社長は今回の人事を、「そのこととは関係ない」ときっぱり。

再編を着々と進める住商グループと角川グループ。角川エンタテインメント(以下、角川E)の社長も務め、両社の狭間で踏ん張り続けてきたが、改めて角川グループ映像事業の新しいキーマンとなるであろう椎名氏に、その胸中を聞いた――。

■バランスと若さ必要

――昨年創立20周年を迎え、新たなスタートを切ったわけですが、今回の住友商事による子会社化の話は、いつ頃から具体的に上がっていたのでしょうか。

その話は正直数年前から出ていました。今回、角川が一歩引いた形になったわけですが、きっかけになったのは角川が日本ヘラルド映画(05年8月)を子会社化したこと。それでより具体的に話が進んでいきました。これまで住商、角川で上手くやってきたと思いますが、どっちか一つになるのがいいというのはずっとありましたよね。で、このタイミングだったのは、角川映画が角川ヘラルド・ピクチャーズと合併(今年3月1日付)したことが大きかったと思います。角川グループにおける映像事業の再編が進んだことで、住商もアスミックAEを子会社化したいということになったのです。僕もどっちか一つになればいいなと思っていましたが、これで船頭が一つになったことで明快になりました。

だけど角川が完全撤退したのかといったらそういうわけではない。今だって20%あるから持分法適用会社になっています。アスミックAEは角川の作品は扱わないのかとか、角川書店から出ている原作の映画化はやらないのかとか、あるいは販促活動に於けるタイアップはやらないのかといったらそういうわけでもない。それは全然変わらないんですよね。

――角川Eにも住商の資本が入るのではないかと言われています。

角川Eへの住商の出資の時期についてはわかりません。まあ黒井(和男)さん(角川ヘラルド映画社長)の言うように(本誌3月号参照)なるかもしれませんが、あまりにも角川グループの動きが激し過ぎるんですよ。正直、あるところで止まってくれて、こうだってなれば検討出来るんですけど、どんどん再編して統合しているので、どのタイミングでというのは非常に難しい。ただ、出資が入るとなれば事業展開の仕方への影響は大きいので、やはり入って欲しいと思います。

なぜならアスミックAEは角川グループではあるけども、100%子会社に比べたら若干距離を置いているわけですよね。そういう時に角川Eとしてみれば、発売元というアスミックAEが必要なわけです。アスミックAEは僕がこれまで社長をやっていたからいいですが、資本関係がなければ、フリーになってしまう。なんらかの形で資本関係を持って、発売元=販売元の関係というのを常に持っているというのが、美しい姿ですよね。

――住商は、アスミックAEを子会社化し、何か新しい展開をしようとしているのでしょうか。

なんでアスミックAEが必要だったかということなんですけど、住商がやっと気が付いたのは、いわゆるコンテンツの時代だと言われていながら、グループの中を見回した時にそれをどこも作っていなかったんです。ずっとインフラの部分に力を入れてきて、ジュピターTVでケーブルテレビをやりました、今度はVOD (ビデオ・オン・デマンド)をやりますとか、あるいはUC(ユナイテッド・シネマ)など興行に数十億〜百億円単位を出資してきたわけじゃないですか。そんなことをやってきたのに、グループの中でコンテンツを作っている会社がなかったんですよね。それでアスミックAEが唯一作っていた。だからここには引き続きいいもの、邦画であり、アニメを作っていってもらいたい。それをグループの中のインフラで流して行きたいということ。それにやっと気が付いたんですよ。

――今回のアスミックAE新体制移行へのタイミングは、やはり住商による子会社化が大きな引き金になったと言えますか。

住商の子会社化は関係ありません。元々、僕がアスミックAEと角川E(角川ホールディングス100%出資で04年設立)の社長やっていたのがおかしいんですよね。とりあえず1年間はやるということで両株主の了解を得ていたんですけど、やはり自己取引という問題もありますし、両方やっているのはおかしいから、そういった意味ではもうぎりぎりでした。どっちかの社長を退いて、会長になるということが前からあったので、住商の件はたまたま重なっただけ。むしろ住商からいうと、僕は住商出身で、住商の会社になったんだから僕が社長をやっていなくてはいけないんです(笑)。でも僕が会長になって、住商から社長が来るとか、そういうのはある図式としてありますが、そうじゃなかった。

今回の人事で、住商の人間が社長になっていないことに大きな意味があるのです。一期生のプロパー社員が社長になったということで、非常に他の社員にも安心感がある。これが変に知らない人が来て社長になってしまうと、モチベーションが下がってしまいますから、そういうのはよかったですね。住商側はそれを受け入れてくれました。
(2006/06/30)
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