【ソウル=島谷英明】韓国の主要メディアは1日、北朝鮮が発射準備の兆候を見せている長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の改良型とみられる物体を載せた列車が、黄海側の平安北道東倉里(トンチャンリ)にあるミサイル発射基地に運ばれたことが確認されたと一斉に報じた。
東倉里は北朝鮮が新たに建設しているミサイル発射基地で、完成間近とされる。列車は30日ごろに平壌近郊から東倉里に向かったとみられるが、発射施設ではミサイル組み立てや発射台への据え付け作業の動きは確認されていないという。有力紙の東亜日報は韓国政府筋が発射時期について、米韓首脳会談が予定される6月16日や米独立記念日の7月4日の可能性があるとの見方を示したと報じた。
弾道ミサイルと推定される物体は当初、韓米情報当局が日本海側の咸鏡北道舞水端里(ムスダンリ)に運搬される動きを捕捉したとの報道も出ていた。舞水端里のミサイル発射基地付近では、車両や人員が活発に動いているとの観測もあり、情報が錯綜(さくそう)している。(13:08)