「出所者の自立支援を」と提言 マブチ会長、再犯防止遺族の思い2002年のマブチモーター社長宅殺人放火事件で、刑務所を出所した男2人に妻と長女を殺害された馬淵隆一現会長(76)が再犯防止策を提言としてまとめ、法相に提出していたことが31日、分かった。「懲らしめた結果(刑務所に)舞い戻って来るのでは意味がない」とし、出所後の自立支援に重点を置く施策を求めた。 犯罪被害者の遺族が、受刑者の更生について具体的な意見を表明するのは異例。法務省は「趣旨を受け止め、再犯防止にしっかり取り組んでいきたい」としている。 提言は昨年3月14日付で、当時の鳩山邦夫法相あて。14ページにわたる文書の冒頭には、妻子を失った苦悩の中で「理不尽な事件が二度と起きないよう、果たすべき使命が私にはあると気付いた」と記されている。 馬淵会長はまず、男2人が服役中に犯行計画を練ったことに触れ、「反省すべき刑務所が『犯罪学校』になっている」と現状を批判。刑罰としての刑務作業よりも、「社会復帰のための勉強と職業訓練」に収容期間を充ててはどうかと、思い切った転換を求めた。 出所後の対策では、再犯率の統計などを基に「職と衣食住の有無がカギになる」と強調する。 【共同通信】 |
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