社長メッセージ



代表取締役社長・小出泰啓

株主の皆様へ

適時開示にて、すでにご覧になった株主の方もいらっしゃるかとは思いますが、たった今、決算短信を開示いたしました。「サンシティは決算出せないんじゃないか」「監査法人が突然辞退するのではないか」「毎日の引け後の適時開示が怖い」といったご懸念の声が多く寄せられ、インターネット上でも、そのようなことが言われておりましたが、本日、開示することができました。例年より1週間ほど日数がかかった理由といたしましては、法令等の改正の影響を受けたためであります。

前期の業績が惨憺たるものであったことは、すでに開示済みであります業績予想からも明らかなことでありますが、私には悔やんでいる時間すらありません。今期以降、どうやって経営を立て直すかを中心に、ご説明申し上げたいと思います。

まず、営業利益ベースでは黒字であるにもかかわらず、経常利益と当期純利益がマイナスであることについてご説明します。流動化事業にかかる在庫の処分は、鋭意、努力しておりますが、今期において処分が大きく前進するとは想定しておりませんので、金利負担は継続して発生いたします。経常利益がマイナスであることは、この金利負担によるものであります。当期純利益は、前期に比較して大きく縮小しておりますが、これは、大きな減損は前期で終了できたと想定しており、今期において、さらなる減損は見込んでいないことによるものです。

次に、信用収縮の影響ですが、今期も避けられないことは間違いなく、すでにご説明申し上げましたが、流動化事業はほとんど今期予想には織り込んでおりません。分譲事業においても、消費マインドの冷え込みから、好転することは考えづらく、サンシティ及び地建による販売戸数は、おそらく、前期並みか、前期に比較して微減となることを想定しております。しかし、今期より新たにスタートする買取再販を専業とする、当社子会社でありますサンシティリセールによる再販マンションの販売戸数が寄与すると想定しており、このサンシティリセールも含めた連結ベースの総販売戸数は前期並みを達成する所存であります。

現在の不動産業界は、大変厳しい状態にあることは確かですが、多くの住宅購入者層の皆様にとっては、大きなチャンスなのです。一昨年は、全く手が届かなかった、まさに、夢のまた夢の広さの新築マンションが、余裕をもったローン返済計画で買えるようになったのです。しかも、中途半端な広さではなく、場合によっては120平米もあるようなマンションが、本当に、十分に手が届く価格で買える時代が到来したのです。この好機を当社の経営に生かさない手はありません。当社の買取再販事業は、まさに、お客様と当社双方にとって、めったにないチャンスなのです。

IPCによる当社子会社への事業参加は、まさに、このチャンスを活かすためのものであり、今後の資本増強にも好影響を与えると想定しております。買取再販事業は、自社の分譲事業とはコスト体質が異なるため、一定の利益寄与が期待できますことから、当社が長年にわたり培ってきた販売ノウハウを最大限活用し、まさに当社再生の糧とすべく、創業の精神に立ち戻り、副社長の星山と二人三脚で、推進してまいります。

今回の決算短信開示は、当社の先例から約1週間遅れましたことから、気をもまれた株主の方も多かったことは承知しております。なにも申し上げることができないまま、お待たせすることは、私も非常に心苦しいものがありましたが、本日、無事、監査意見も頂戴し、決算短信を開示することができました。

最後になりますが、創業以来最も作業量が多かった今回の監査をやり遂げていただいた新日本監査法人に対しまして、深く御礼申し上げます。

(敬称略)

このページのトップへ戻る