2008.03.10
御殿場事件続報
昨日、「ザ・スクープ・スペシャル」で、御殿場事件の新事実について放送しました。
ご存知のとおり、御殿場事件は昨年8月の控訴審でも有罪判決が下されています。その判決に対する主な疑問については、以前このブログでもお伝えしました。
http://yaplog.jp/nagano/archive/297
しかし、今回、さらに控訴審判決内容に誤りがあることが、日本気象協会の平松信昭氏の指摘で明らかになり、それを報道しました。
控訴審判決では、「御殿場市小山町広域行政組合消防本部」の記録と、「御殿場市役所農業研修センター」の記録が、それぞれ、犯行時間帯に雨量0ミリとなっているので、「現場に雨が降っていなかった可能性がある」として、弁護側の主張をしりぞけました。
しかし、雨量0ミリを示している消防本部の記録は、消防本部オリジナルの原本ではなく、御殿場署の担当警察官が、消防本部のデータを見て書き写したものでした。
そして、消防本部のデータの原本を見ると、犯行時間帯の雨量は2.5ミリとなっているのです。これについては、消防本部も「2.5ミリ」と確認しています。
担当警察官によるうっかりミスなのか、あるいは故意の捏造なのか。真実はわかりませんが、誤った証拠が控訴審判決に使われたのは明らかです。
さらに、もうひとつの「農業研修センター」の記録についても疑問があります。
控訴審判決が採用した「農業研修センター」の記録も、確かに犯行時間帯の雨量0ミリとなっています。そして、「記録紙は12時間ずれて設定してある」という、警察の捜査報告書が添付されています。
つまり、記録紙が12時間遅れて設定されているので、本来のデータを12時間ずらして読むように、ということです。
ところが、捜査報告書のとおり、12時間ずらしてデータを読むと、犯行時間帯だけでなく、その後数日間の天候も、アメダスなどの記録と、ことごとくズレてしまいます。
たとえば、アメダスや、他の数箇所の記録によると、御殿場周辺は台風の接近で、9月9日、10日と、大雨を記録し、11日の夜は台風一過の晴天です。
ところが、農業研修センターの記録を12時間ずらして読むと、9月11日の夜に、雨量25ミリの被害を起こすほどの大雨が降っていることになるわけです。
これはどう見ても不自然
12時間ずらさず、そのままデータを読めば、農業研修センターの記録は、気象観測データやアメダスとぴったり合います。
そして、時間をずらさないと、9月9日の犯行時間帯の雨量は2.5ミリとなるのです。
なぜわざわざ12時間ずらすのか。
捜査報告書では、「市役所の聞き取り調査の結果、12時間記録紙がずれていることがわかった」とあります。
私たちが市に取材を申し込んだところ、「担当者が辞めたので、わからない」という答えでした
少なくても、消防本部のデータについては、明らかに誤った証拠を採用している高裁判決。
被告は最高裁に上告中ですが、最高裁は差し戻しをして、きちんと証拠調べをし、疑問を検証してほしいと思います。
ご存知のとおり、御殿場事件は昨年8月の控訴審でも有罪判決が下されています。その判決に対する主な疑問については、以前このブログでもお伝えしました。
http://yaplog.jp/nagano/archive/297
しかし、今回、さらに控訴審判決内容に誤りがあることが、日本気象協会の平松信昭氏の指摘で明らかになり、それを報道しました。
控訴審判決では、「御殿場市小山町広域行政組合消防本部」の記録と、「御殿場市役所農業研修センター」の記録が、それぞれ、犯行時間帯に雨量0ミリとなっているので、「現場に雨が降っていなかった可能性がある」として、弁護側の主張をしりぞけました。
そして、消防本部のデータの原本を見ると、犯行時間帯の雨量は2.5ミリとなっているのです。これについては、消防本部も「2.5ミリ」と確認しています。
担当警察官によるうっかりミスなのか、あるいは故意の捏造なのか。真実はわかりませんが、誤った証拠が控訴審判決に使われたのは明らかです。
控訴審判決が採用した「農業研修センター」の記録も、確かに犯行時間帯の雨量0ミリとなっています。そして、「記録紙は12時間ずれて設定してある」という、警察の捜査報告書が添付されています。
つまり、記録紙が12時間遅れて設定されているので、本来のデータを12時間ずらして読むように、ということです。
ところが、捜査報告書のとおり、12時間ずらしてデータを読むと、犯行時間帯だけでなく、その後数日間の天候も、アメダスなどの記録と、ことごとくズレてしまいます。
たとえば、アメダスや、他の数箇所の記録によると、御殿場周辺は台風の接近で、9月9日、10日と、大雨を記録し、11日の夜は台風一過の晴天です。
ところが、農業研修センターの記録を12時間ずらして読むと、9月11日の夜に、雨量25ミリの被害を起こすほどの大雨が降っていることになるわけです。
これはどう見ても不自然
12時間ずらさず、そのままデータを読めば、農業研修センターの記録は、気象観測データやアメダスとぴったり合います。
そして、時間をずらさないと、9月9日の犯行時間帯の雨量は2.5ミリとなるのです。
なぜわざわざ12時間ずらすのか。
捜査報告書では、「市役所の聞き取り調査の結果、12時間記録紙がずれていることがわかった」とあります。
私たちが市に取材を申し込んだところ、「担当者が辞めたので、わからない」という答えでした
少なくても、消防本部のデータについては、明らかに誤った証拠を採用している高裁判決。
被告は最高裁に上告中ですが、最高裁は差し戻しをして、きちんと証拠調べをし、疑問を検証してほしいと思います。
URL:http://yaplog.jp/nagano/archive/362