防衛省に火炎瓶を投げ込んだとして、火炎瓶処罰法違反などの罪に問われた右翼団体構成員牧田祐二郎被告(22)に東京地裁は5日、懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。
安藤範樹裁判官は「手段を選ばず、暴力的に自己の主義主張を表明しようとした犯行で、法秩序を無視する暴挙」と非難した上で「人や建物などを炎上させる意図はなく、反省の態度も示している」と、執行猶予を付けた理由を述べた。
判決によると、牧田被告は、米国に従属する現在の国防体制の問題点について自衛官に自覚させようと考え、7月25日午前零時ごろ、東京都新宿区市谷本村町の防衛省正門通用口から敷地内に侵入。ガソリン入りの火炎瓶を投げ込んだ。
火炎瓶は発火したが、けが人はなく、建物に被害はなかった。