放送予定
   
   
   
6月1日(月)放送予定
抗うつ薬の死角
〜転換迫られるうつ病治療〜

5月8日、厚生労働省は抗うつ薬「SSRI」4種類について、他人を攻撃する危険性があると注意喚起を呼びかけた。服用後に他人に暴力を振るうなど影響が疑われた268件のケースのうち、4例については因果関係を否定できないと判断したのだ。すでにアメリカでは服用者が銃乱射事件を起こしたことなどから、5年前に同様の措置が取られている。「SSRI」は従来の抗うつ薬に比べて副作用が少ないことから世界中で広く服用され、多くの患者を救ってきた。しかし、一部とはいえ、なぜ服用後に攻撃性を発現するのか。薬そのものが持つ問題に加えて、薬の効能に目を奪われ、ともすると「安易に」薬を増減させる医師の姿勢や、「誤診」により本来SSRIを投与しては危険な患者に処方することが背景にあると専門家は指摘する。転換を迫られるうつ病治療の現状を追う。
(NO.2742)

スタジオゲスト 小出 五郎さん
    (科学ジャーナリスト)
 
   
   
6月2日(火)放送予定
北朝鮮 加速する危機
〜どうする国際社会〜

先月のミサイル発射に続いて2度目の核実験を強行した北朝鮮。かつてないスピードで加速する「瀬戸際外交」に国際社会の危機感が高まっている。その背景にあるのが、北朝鮮が掲げる「強盛大国」への執念だ。故キム・イルソン国家主席の生誕100年となる2012年に核ミサイルを完成させ、大国を築き上げるという大命題。その"期限"が迫るにもかかわらず、一向に関係改善への姿勢を見せないオバマ政権への苛立ちや、自身の健康不安に、キム・ジョンイル総書記が焦りを募らせた結果だと指摘されている。北朝鮮がここまで危機をエスカレートさせる真意はどこにあるのか。危機回避のカギを握るアメリカ、そして中国はどう出るのか。米・中・朝の政権それぞれの内実を知る人物へのインタビューを軸に、危機の深層に迫る。
(NO.2743)

スタジオゲスト 李 鍾元さん
    (立教大学教授)
  平岩 俊司さん
    (静岡県立大学教授)