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インフル脳症悪化、仕組みを解明=大人用解熱剤、子供に作用−名古屋市立大

5月31日19時8分配信 時事通信

 インフルエンザ脳症を患った子供に対し、特定の物質が含まれた大人用の解熱剤を投与すると、症状が悪化するメカニズムを名古屋市立大大学院医学研究科の浅井清文教授と青山峰芳助教らの研究グループが解明、31日までに、米国毒性学雑誌電子版に発表した。
 インフルエンザ脳症は、主に6歳以下の子供がインフルエンザ感染をきっかけに発症。脳が腫れ、けいれんや意識障害を起こし、死亡する場合もある。
 症状を悪化させる物質は、ジクロフェナクナトリウム(DFS)で、解熱薬などに含有。厚生労働省は、DFS投与で脳症による致死率が高まるとして、2001年に使用しないよう通達していたが、詳細な仕組みを解明したのは初めてという。
 浅井教授らは、脳症で死亡した子供の脳内に、脳神経細胞の周辺で補助的役割を果たす「グリア細胞」が過剰に活性化していることに着目。ラットを使った実験などで、グリア細胞にDFSを投与すると、インフルエンザなどに感染すると分泌される物質「サイトカイン」と相互作用し、脳細胞を傷付ける一酸化窒素が多量に生み出され、症状を悪化させることが分かったという。 

最終更新:5月31日19時8分

時事通信

 

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