May
28
2009
昨日、国会(国家基本政策委員会合同審査会)で、自民党の麻生総理と民主党の鳩山代表による「党首討論」が行われました。この模様は全編、衆議院TVで配信されています。
衆議院TV > http://www.shugiintv.go.jp/index.php
5月27日 党首討論 > http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
昨日は時間が取れなかったので、先ほど約50分間に及ぶ党首討論を視聴しました。このインターネットによる配信が行われるようになって、国民は非常に国会の様子が良くわかるようになったと思います。いままで、NHKが独占して部分的に中継するだけだったので、よほどの大事件の時にしか見ることはない。しかし、大事なのは、平素の審議の様子であり、その意味ではこのサイトは非常に有意義です。
さて、「党首討論」の様子ですが、まず、国会の委員会で党首討論をするのは、野次も酷いし、進行役も下手で非常に見づらい。アメリカの大統領選挙のようにTV討論にしたらいいのではないかと思います。ま、それはそれとして、討論を視聴した第一印象は、麻生総理が民主党の揚げ足を取ってばかりで、建設的な議論ができていなかったことが非常に残念です。麻生総理は鳩山代表に対し
「政権奪取は手段であり目的ではありませんよ」
と言いつつ、発言内容は「選挙」を意識したものであることがミエミエのところがなんとも言えない寂しさがあった。そして、鳩山代表のスピーチはこれほど上手かったか?と感じるほど、板についていたという印象。一方麻生総理は、相変わらず日本語が下手すぎる。もっと口語調(べらんめえ調?)で話してしまってはどうだろうと思います。「舌禍事件」は、当たり前の人ですから、その方が国民に親近感を与えることが出来るように思います。
それと、麻生総理は
「国民の最大の関心事は西松事件だ」
と発言していますが、関心があるのは「国民」ではなくて、麻生総理自身なのだろうと思いましたね。国民は「西松事件」など、関心ありません。ないと言えば、御幣もあるでしょうが、少なくとも「最も関心のある事項」でないことは明白です。
北朝鮮の核実験の問題、「友愛の理念の問題」、西松問題、企業献金問題、小沢問題、独法問題、天下り問題、補正予算の問題と続きます。アホ臭いのは「アニメの殿堂」を作るというバカバカしい予算。もう呆れてものが言えない。それから小沢氏を問題にするなら、自民党にも西松から(同様な手続きで)献金を受けた議員は大勢いるということの方が、説得力がある。
と、全編を見終わって、次期総選挙では敗北が決定的な情勢にある自民党の力の無さを痛感しました。今回の景気対策では、「民業圧迫」と言えるものが非常に多い。ECOポイントも明らかに特定企業優遇政策であるし、ECOカー購入時の補助金にしても、民業圧迫も甚だしい。ECOカーを扱っていない自動車販売店やメーカーなど、いくらでもある。こういうことを、「景気対策」という錦の御旗のもとに、堂々を行うことこそが、理解できぬところです。今の、民主党にはやはり勢いがあるようで、政権は取れると思います。しかし、問題は政策実行がスムーズに行えるかということなのは、麻生総理と同意見かな。
選挙まで数回「党首討論」を行うらしいですが、いまのペースなら自民党は自分の首を絞めることになるでしょうね。やればやるほど、民主党が優位となってゆくでしょう。
Posted by 有海啓介 | この記事のURL |