喪男のまとめ切れない事。

小学生の頃、クラスにいじめられてる奴がいて、俺もそいつをいじめてた
帰り道、そいつを蹴ったりボールをぶつけたりしながら帰ってた(けっこう家が近かった)
ある日家に帰ると母親が玄関で待っていた。そいつの家から「もうやめて欲しい」と電話があったらしい。
母は俺に本当の事なのか何度も確認した。俺は成績優秀で、家で親に刃向かったことなど一度もなかったからだ。
俺は母が怖くて、自分がそいつを確かにいじめていることを認めた。そしたら、
「あんた！何しとん！」って本気で顔を殴られた。そして母は泣き出した。
生まれてこのかた母に叩かれたことなどなかったので心底驚いた。
「あんたなあ…母ちゃん、ほんまに情けないわ…今まで何のためにあんたを育てて来たんか…うっ、ううう」
母はその場に崩れ落ちた。私に何かを差し出しながら、言葉にならない声で言った。
「あんた…これでも食べて…反省しなさい…うっ、うう」
それはヴェルタースオリジナルで、私は12歳でした。 その味は甘くてクリーミーで、
こんな素晴らしいキャンディーをもらえる私は、きっと特別な存在なのだと感じました。
今では、私がお母さん。
いじめっ子の息子にあげるのは、もちろんヴェルタースオリジナル。
なぜなら、彼もまた特別な存在だからです。