飲酒運転など違反点引き上げ 改正道交法、6月1日施行 2009/5/31 15:07
六月一日に改正道交法が施行され、飲酒運転やひき逃げの違反点数が大幅に引き上げられる。酒を飲んで運転すると免許が取り消される可能性が高くなるほか、十年間免許を取得できなくなることもある。また、高齢ドライバーの安全対策も強化。認知症の高齢者による事故が増えていることから、七十五歳以上のドライバーは免許更新時に判断力や記憶力を調べる「講習予備検査」の受講が義務付けられる。
飲酒運転(酒酔い)の場合、違反点数は三十五点(従来は二十五点)、免許を取得できない欠格期間は三年(二年)となる。酒酔い運転で、ひき逃げ事件を起こすと、欠格期間は十年になる。
酒気帯び運転(呼気中アルコール濃度〇・一五ミリグラム以上〇・二五ミリグラム未満)も六点から十三点に。違反の前歴がない場合、十五点以上で免許が取り消されるため、過去に信号無視や一時不停止など違反点数二点以上の交通違反があると、一度の酒気帯び運転で一年間の免許取り消し処分を受けることになる。
徳島県警によると、昨年一年間に県内で酒酔い運転をして検挙されたのは十四人、酒気帯び運転は四百二十四人。ひき逃げ事件の検挙者は三十四人で、うち五人が逃走理由として「飲酒運転の発覚を恐れた」を挙げた。
講習予備検査は▽検査時の年月日などを聞く▽イラストを覚え、後で答える▽時計の文字盤と指定時刻を表す針を描く-の三種類。七十歳以上のドライバーに受講が義務化されている高齢者講習と合わせ、自動車教習所で受けることになる。
県警によると、検査で判断力や記憶力の低下が指摘されても免許の更新は可能。ただ、免許更新の一年前から更新後にかけて、信号無視などの違反があると、専門医の診断を受けるか主治医の診断書提出が必要となる。そこで認知症と診断されれば、免許が取り消されることがある。
県内で七十五歳以上のドライバーが起こした事故は一九九九年は二百十八件だったが、二〇〇八年は四百九十件と大幅に増えている。