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逮捕の警部補、同僚に「迎えが来る」 県警警察官酒気帯び運転

2009年05月31日 10:01
 山形市門伝で乗用車を酒気帯び運転したとして、県警警備2課の警部補伊藤一洋容疑者(40)=同市菅沢=が道交法違反容疑で逮捕された事件で、伊藤容疑者が事故前に一緒に飲酒した同僚に「(帰りは)迎えが来る」などと話していたことが、山形署などの調べで30日分かった。アルコール検知の結果、呼気1リットル当たり0.3ミリグラム前後だったという。

 県警によると、伊藤容疑者は同僚3人と29日午後7時から約3時間、市内の飲食店で酒を飲んだ。会計の際、帰宅方法について話になり、伊藤容疑者は「車を呼んだ」「迎えが来る」などと話したという。

 伊藤容疑者は同日午後10時ごろ、同僚と別れて1人になった後、同市の県警本部近くに駐車していた車を取りに行ったとみられる。容疑発覚の端緒となった自損事故はこの約3時間半後。県警警務部は29日午後10時以降の飲酒を把握していないという。県警は伊藤容疑者が事故を起こすまでの間、どこかで酔いを覚ましていた可能性があるとみている。

 逮捕容疑は、30日午前1時37分ごろ、酒気帯び状態で乗用車を運転し、同市門伝の国道458号富神川橋で自損事故を起こした疑い。県警によると、伊藤容疑者は、通行人の110番通報で山形署員が駆け付けた際、事故現場にいなかった。同署員が現場に着いて間もなく、歩いて戻ってきたという。事故発生の約2時間半後に現場を通り掛かった男性は「シルバーのワゴン車が(橋の欄干に)衝突した状態で止まっていた」と話していた。

 伊藤容疑者に対する処分について佐藤正顕警務部長は「警察庁の指針では、酒気帯び運転した場合の懲戒処分規定は免職か停職、減給の3つの処分が考えられる」とし、捜査結果を踏まえて警察庁とも協議した上、処分内容を決めるとしている。

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