2008年02月22日
糖尿病５０問５０答 １６００万人患者へ（２００８年三月号）
文藝春秋２００８年三月号で、「名医に問う」の第一弾として、『糖尿病５０問５０答
１６００万人患者へ』として、牧田善二（ＡＧＥ内科クリニック医院長）先生への
質問に対する答えが５０問掲載されました。
別に「知っ得！＠あるん」の番号５で紹介している低インシュリンダイエットと共通
するところがあり、低インシュリンダイエットを行っていれば糖尿病にもなり難いことが
説明されています。
５０問５０答を簡略化して概要をまとめて紹介致します。
糖尿病の怖さも理解でき、またダイエットの大切さも理解できると思います。
全文に関しては、是非、文藝春秋２００８年三月号を購入頂ければと思っています。
Ｑ１ 糖尿病とは、ひとことでどんな病気？
Ａ１→ひとことでいうと、血液中のプドウ糖の濃度が高くなる病気。
血糖値が高いだけでなぜ騒ぐのか？
糖尿病を放っておくと例外なく合併症が始まるから！！
３年で神経障害、次いで網膜症、５〜７年で腎症が発生！！
毎年、糖尿病で失明する人は４０００人、人工透析を受けるようになる人は
１万３０００人。
Ｑ２ 日本では現在どのくらい患者がいるか？
Ａ２→２００２年に『糖尿病が強く疑い』が７４０万人。『可能性』が８８０万人。
合わせて成人の６.３人に一人が糖尿病になっている勘定。
１９８０年ごろから爆発的に増えてきた。
Ｑ３ その原因は？
Ａ３→食べもの！しかも、運動不足の人が増えた。だから肥満が増えた。
最近の特徴は、３０代、４０代の男性の糖尿病患者が増えている。
太っている人は血糖を下げるために多量のインスリンを膵臓から出す必要
がある。それで次第に膵臓が弱り、最終的に血糖を下げるに足るインスリン
が出せなくなる。
Ｑ４ とはいえ日本人の肥満率はアメリカ人にくらべるとまだ序の口。なのに糖
尿病の発症率が高いのはなぜ？
Ａ４→日本人は『倹約遺伝子』が発達しているからという説があり。
日本人は飢餓には強いが、栄養過多の状態には弱い。
日本人は膵臓が弱い、ちょっと太っただけでもインスリンが出せなくなる。
Ｑ５ 日本人とアメリカ人とでは、膵臓の強さに違いがある？
Ａ５→アメリカ人は一般的にインスリンをたくさん出す力があるんです。
体重１５０キロでも糖尿病にならない人もいるぐらい。
Ｑ６ 膵臓を鍛えて強くできますか。
Ａ６→鍛えて強くすることはできない。炭水化物をとらないようにして何カ月か
したら、数値がよくなることはある。
Ｑ７ 人種、民族により発症率が違うか？
Ａ７→糖尿病のなりやすさは人種によって違う。
アメリカ人でも白人より黒人のほうが糖尿病になりやすい。
糖尿病の患者数でいうと、インドが一番（４０９０万人）、二番が中国
（３９８０万人）、三番目が米国（１９２０万人）、ロシア、ドイツと
続き、日本は６番の７００万人。
中東に多いのが特徴。ラマダンがよくない。ラマダンの時期は日没まで食
べずにいて、寝る前に山ほど食べる。『どか食い』が膵臓を疲れさせる。
Ｑ８ 日本では子どもの糖尿病も増えているとか。
Ａ８→そう！ 糖尿病には大きく分けて１型、２型がある。
１型糖尿病：風邪等の感染症で免疫異常がおきて膵臓が壊れ、インスリン
がまったく出なくなるケース
２型糖尿病：生活習慣のせいでインスリンの量やはたらきが不十分
血糖値が高い状態が５年、１０年とつづくと確実に合併症が進む。
Ｑ９ 糖尿病になりやすい年代、あるいは年代によって治りにくさの違いは？
Ａ９→悪い生活習慣を積み重ねた年数と関係するから、年をとればとるほど発症する。
Ｑ10 糖尿病になりやすい人の特徴は。
Ａ10→甘味が好き、ごはんなどの炭水化物が好きな人。酒飲みはそんなにいない。
Ｑ11 遺伝は影響するか？
Ａ11→２型糖尿病は関係する。（１型糖尿病は関係なし）
両親のどちらか一方が糖尿病だと２５％、両方だと７５％のリスク高。
親や兄弟に糖尿病がいる人は、そんなに太らなくても簡単に糖尿病になる。
Ｑ12 どのぐらいの期間悪い生活習慣をつづけると発症するか？
Ａ12→糖尿病発病有無各１４２８人の血糖値を２８年間調べた結果で、糖尿病に
なった人は、発症の１２年前から僅かだが空腹時血糖が高く、膵臓に負担。
血糖値は急に高くなるのではなく、長い歳月で少しずつ高くなる。
いったん発症したら１２年の不摂生のツケは回復不可能だと諦めること。
Ｑ13 いいかえると、１２年の間のいつの時点からでも予防できるか？
Ａ13→米では、ＢＭＩ３０以上ないしは親族に糖尿病患者がいる人はハイリスクグ
ループとして、詳しくチェックし、発症を予防するのが望ましいとされている。
日本でもＢＭＩ２５以上で家族に患者がいれば、要チェック。
Ｑ14 本人や家族が気づく兆候はあるか？
Ａ14→はっきりした自覚症状がないので、多くの人は危機感をもたない。
これが問題！！
高血糖ではひそかに脳神経系に影響があり、血糖値が２５０�咫�dlを超える
と思考力の低下、疲れやすさ、眠気などが発生する。
また、血糖値が高いと免疫力が低下し、風邪をひきやすく治りにくくなる。
｀
Ｑ15 健康診断や人間ドックで注目すべき項目は？ 糖尿病の診断基準は？
Ａ15→空腹時血糖値とヘモグロビンA1c（エーワンシー）の値。世界統一基準で、
空腹時血糖で１２６�咫�dl、または食後の血糖値２００�咫�dl以上は、
確実に糖尿病。
【糖尿病の診断基準】
空腹時血糖値
糖尿病 １２６以上
境界型か糖尿病 １１０〜１２６未満
正常値 １１０未満
【ブドウ糖負荷試験の判定基準（静脈血漿値）】
時間経過 ０分 １２０分 判定
糖尿病型 １２６以上 ２００以上 どちらかを満たすと糖尿病型
境界型 −−−−−−−−（その間）−−−−−−−−
正常型 １１０未満 １４０未満 両者を満たすと正常型
Ｑ16 ヘモグロビンA1c値とは？
Ａ16→ヘモグロビンは、血液中で酸素の運搬役をつとめる物質。ヘモグロビンA1cは、
そのヘモグロビンに糖がくっついたもの。
ヘモグロビン全体を１００としたとき、糖がついたヘモグロビン（ヘモグロビ
ンA1c）はどれだけ（何％）あるかを示したのが、ヘモグロビンA1c値。
厚生労働省の指針では、ヘモグロビンA1c値が５.６以上なら境界型か糖尿病
と考えられ、ブドウ糖負荷試験が必須。６.１以上なら糖尿病の可能性が高い
ので糖尿病専門医を受診を勧める。
Ｑ17 そもそも血糖値の上昇とインスリンとの関係は？
Ａ17→血糖値は、血液中のブドウ糖の濃度をあらわす数値。
ブドウ糖は、ご飯やパンやそばなどの炭水化物に含まれる。
（炭水化物はプドウ糖が何百個、何千個とつながったもの）
血糖値が上がるのは、腸から血液にブドウ糖がどんどん流れ込むから！
一方、血糖値が下がるのは、プドウ糖が血液から細胞（おもに筋肉、肝臓、
脳、脂肪）に入っていくからで、それを助けているのがインスリン。
血糖値が上がると、膵臓のセンサーが感知してすみやかにインスリンを放出。
余分なブドウ糖はグリコーゲンや中性脂肪になり、貯蔵される。すなわち太る。
Ｑ18 膵臓を酷使する原因は？
Ａ18→第一は炭水化物と糖質のとりすぎ。
第二に肥満。（太ると、血糖値を下げるために大量のインスリンが必要）
第三に欠食やまとめ食い。（血糖値を急激に上げるので膵臓の負担が増大）
最後に運動不足。（食べても、運動して消費してしまえば血糖値は上昇しない）
Ｑ19 糖尿病の進行度を知るには？
Ａ19→治療のステージを６段階に分けている。（とくに腎臓の合併症に着目）
１．前糖尿病段階（境界型）
２．糖尿病のみ
３．糖尿病＋軽症糖尿病合併症（合併症は治る可能性あり）
４．糖尿病十中等度合併症（治る治らないは五分五分）
５．糖尿病十重症合併症（合併症は治らない）
６．糖尿病十血液透析（先進医療に期待）
Ｑ20 第１ステージの境界型はすでに初期の糖尿病と覚悟すべきか？
Ａ20→境界型でも、糖尿病の人と同じくらいの頻度で心筋梗塞や脳梗塞が発生。
これらの頻度は、糖尿病患者では正常者より三倍以上と高い。
だから、境界型といわれた人は『初期糖尿病段階に入った』と認識すべき！
Ｑ21 糖尿病になると１０年老化が進むといわれるのはなぜ？
Ａ21→『人は血管から老いる』といわれるように、老化は血管の退化。
糖尿病は大ざっぱにいうと全身の血管を１０年老化させる。
がんも老化。だから、糖尿病の人はがん死亡や心筋梗塞、アルツハイマー病
のリスクが高い。
ある調査では、糖尿病や境界型の人は、そうでない人の４.６倍もアルツハイ
マー病になるリスク高。別の調査では、糖尿病の人はそうでない人よりがん
死亡のリスクが３.１倍、脳梗塞は１.９倍、虚血性心疾患は２.１倍高。
Ｑ22 「ノーリターン」というのは、治らないということか？
Ａ22→はい！！ 糖尿病は決して治らない。
糖尿病と診断された人には、重大な誤解をしている人が多い。
誤解の１つは、『血糖値を下げれば糖尿病は治る』。事実は、たとえ血糖値
が正常化してもあくまで一時的であり、糖尿病は決して治っていない。
誤解その２は、『血糖値を下げれば合併症の心配はない』。事実は、血糖値
が下がっても合併症はおきる。
たとえ血糖コントロールがよくても、２０年後には合併症の糖尿病網膜症が
１３％の人に、糖尿病腎症が５３％もの人に発病。
そのために合併症の治療が必要となる！！
（糖尿病は治らないが、合併症をこじらせない適切な治療が必要）
Ｑ23 「境界型」の人は、「ノーリターン」になる手前で引き返せるか？
Ａ23→境界型の治療は、ひとことでいうとライフスタイルの改善が必要。
１つは炭水化物をとりすぎない、二つ目は太らない。
Ｑ24 やせ薬によるダイエットも効果があるか？
Ａ24→ＢＭＩ３５以上の高度肥満の人しか保険適用にならないが、脳の食欲中枢に
作用して食べたいという気持ちを抑える薬がある。
でも、ダイエットに成功し、検査データが驚くほどよくなった人いる。
痩せるとインスリンの効きがよくなる。
『インスリン抵抗性』というが、同じインスリンでも太っていると効きが悪い。
Ｑ25 食事で気をつけるべきことは？
Ａ25→最大の間違いは、『カロリーの高い食品が血糖値を上げる』との思い込み！
『ステーキやてんぷらは血糖値を上げる』『そばやうどんは糖尿病にいい』
『酒はカロリーが高いからやめるべきだ』と誤解している人が多い。
実際に食後の血糖値を測ると、ステーキや豚肉、スクランプルエッグを食べ
ても血糖値は上がらない。むしろ、ざるそば１枚で軽く血糖値２００を超える！
Ｑ26 カツカレーと大盛りカレーでは、大盛りカレーのほうが血糖貧を上げる？
Ａ26→タンパク質はアミノ酸に分解されて吸収される。同様に、脂肪は脂肪酸やグ
リセロールに分解されて吸収されるから、いずれも血糖値を上げない。
同じ重さであれば、カツカレーはカツ（肉）の分だけ血糖値は上がらない。
（ただし、カツの衣は炭水化物なので、注意）
つまり、カロリーよりも炭水化物の量（カーボ量）の計算が必要。
昔は、太る原因は脂肪だといわれていましたが、最近の研究では、炭水化物
が太る最大の原因だとほぼ結論づけられてきている。
Ｑ27 血糖値の上昇スピードの目安になるＧＩ（グリセミック・インデックス）値が
あるが、ＧＩ値も参考にすべきか？
Ａ27→血糖コントロールの観点からは大同小異。カーボ量に気をつければ十分。
Ｑ28 人工甘味料や「糖質ゼロ」と表示のあるものは血糖値を上げない？
Ａ28→いいえ。人工甘味料でも糖アルコールが含まれるので、『○○トール』と
ついた甘味料は要注意。
『糖質ゼロ』はかならずしもゼロではなく、基準値以下ならゼロと表示し
ている。
Ｑ29 ラマダンがよくないと言うが、食べる時間帯や食べる速さは？ デザートは食
後がいい？
Ａ29→まとめ食いは太るし、血糖を上げるので、体にも糖尿病にもよくない。
同じ量を食べるなら、分けたほうがいい。インスリンの量が少なくてすむ。
Ｑ30 よく寝ると太る？
Ａ30→いいえ。逆に、睡眠不足になると太る。
レプチンという痩せさせるホルモン様物質の効きが悪くなる。
しっかり６〜７時間ぐらいは睡眠をとったほうが良い。
Ｑ31 お酒を飲んでもいいか？。飲むとしたらどのアルコール？
Ａ31→アルコールは血糖を上げないので、飲み過ぎなければいい。
ただ、ビールは炭水化物が多いので注意。（３５０ccでカーボ量１３グラム）
白ワインは２２０ccで１グラム。赤ワインは２２０ccで同３グラム
焼酎やウイスキ−は蒸留酒だからカーボ量ゼロ。
Ｑ32 糖尿病には赤ワインより白ワイン？ とくにお勧めの運動は？
Ａ32→まず時間帯が大事。食後、血糖が上がる前に動くのがいい。
朝５０００歩歩くよりも、食後３０分ほどして１０００歩ずつ合計３０００歩
歩くほうがずっと効果的。食後に室内で足踏み／階段を昇り降りでも効果あり。
筋肉が使われると、血液中のブドウ糖がどんどん筋肉に入っていって消費さる。
有酸素運動と筋トレを両方するのが理想的。
ハードな運動をすると、かえってお腹が減ってたくさん食べてしまう人が少
なくない。ジムに行くなら食後に！！
Ｑ33 薬以前に有効な治療法は？
Ａ33→まず血糖値の自己測定をして、食べたものをきちんと記録する。
サプリメントで血糖を下げる効果がある程度確認されているのは、シナモン。
Ｑ34 糖尿病の薬は？
Ａ34→糖尿病の薬は血糖値を下げる薬。中には下げすぎて低血糖をひきおこす。
薬を複数飲めば相互作用が複雑になるので、できるだけ少ない方がいい。
�／嫗，砲呂燭蕕�かけてインスリンの分泌を増やすスルホニル尿素薬
（ＳＵ薬：グリベンクラミド、グリメピリドなど）
�▲ぅ鵐好螢鵑慮�果を高めるピグアナイド薬（メトフォルミンなど）
Ｑ35 インスリン注射はわずらわしそうだし、最終手段という気がするが？
Ａ35→糖尿病はインスリンが出なくなったか、効きが悪くなったかでおこる病気だ
から、インスリンを外から補給するのが直接的な根本治療。
従来はわずらわしかったが、最近は一日一回寝る前に注射するだけでいいも
のがでてきた。
Ｑ36 薬とインスリン、どちらを選ぶべきか？
Ａ36→インスリン療法の最大の利点は、（薬と違い）確実に血糖値を下げる。
また、基本的に副作用がないこと。
Ｑ37 治療中は月一回の検査が必要か？ 検査では何に注目すべきか？
Ａ37→糖尿病の場合は、同時にコレステロールや中性脂肪、尿酸など、ほかの生活
習慣病関係の数値も悪いことが多い。
トータルで見てよくすることが、治療として大切。
糖尿病は聴診器を当ててわかるものでない。検査の数値から専門医が知識と
経験で治療法をアドバイスする。そのためにも月一回の検査が必要。
糖尿病のベストの治療法は、自己管理型治療。
生活習慣例だから、本人にしか治せない。
Ｑ38 学会が推奨する糖尿病治療のスタンダードはあるか？
患者や家族が読んでわかるものは？
Ａ38→日本糖尿病学会編の『糖尿病治療ガイド』がある。一般の書店で売っている。
Ｑ39 糖尿病の専門医はいるか？ 探す方法は？
Ａ39→日本にはいま約３０００人の糖尿病専門医がいる。
日本糖尿病学会のホームページを見
ると専門医の一覧が出ている。
糖尿病はみなさんが思う以上に重い病気。いったんなったら治らないし、
失明、透析、壊疸(えそ)という重大な合併症が待っている。
だから、決して油断せず、専門医にかかって早期の治療が必要。
Ｑ40 逆に、さっさと逃げたほうがいい医者は？
Ａ40→次の医者は逃げた方がいい。
�々臺讃匹魑い砲靴覆ぐ綣圈�
�◆愿�尿病の気がある』とあいまいにいう医者
�Ｈ修撚，靴燭茲Δ縫廛疋ε�負荷試験をする医者
�じ鼎ぜＮ鼎鬚弔鼎韻覦綣圈淵ぅ鵐好螢鹵躰祐錣脇�々新しくなっている）
�ジ�果のない薬を出しつづける医者
�Εぅ鵐好螢鷦Ｎ鼎�念頭にない医者
�Э�事や運動の指導をせず薬を山のように出す医者
��入院させたがる医者
��尿アルブミン検査をまったくしない医者
��説教ばかりする医者
Ｑ41 糖尿病は合併症が怖いけど、どんなものがあるか？
Ａ41→糖尿病合併症は、糖尿病になったあと３年以上たってから徐々に発生する余病。
神経が７０％、腎臓が３０％、目が３０％。それぞれ糖尿病神経障害、糖尿
病網膜症、糖尿病腎症と呼ぶ。
糖尿病と診断されてから何も治療しないでいると、合併症へ一直線。
合併症をおこさない治療を進めることが大事。
Ｑ42 なぜ神経、腎臓、目に合併症がおきるのか？
Ａ42→それぞれは非常にこまかい血管が密集している臓器。
糖尿病合併症は細い血管が切れたりつまったりすることで発生。
、
Ｑ43 合併症の進行を抑える薬はあるか？
Ａ43→薬の治験はおこなわれているが、実用化は先。
いまのところはビタミンＢ１やＢ６に少し効果が認められている。
Ｑ44 神経障害を早期に見つけるには？
Ａ44→音叉を手首か足の親指にあてるだけの簡単な検査で、自覚のない軽い神経障
害でも見つかる。見つかったらすぐに治療を始める必要がある。
末期には温度や振動、痛みを感じる神経がダメになってしまう。
壊疸(えそ)になるのは神経障害末期の人。
Ｑ45 男性機能の低下や胃腸障害も神経障害か？
Ａ45→はい。前記の知覚神経のほかに、重要なのが自律神経。
心臓や胃腸のはたらき、瞳孔の調節などは自律神経がつかさどっている。
糖尿病ではこの神経も侵されるので、男性機能の低下（ＥＤ‥勃起不全）や
めまい、立ちくらみ、胃腸障害（便秘、下痢）などがでる。
発汗過多や無汗症といった汗の分泌障害もよく見られる。
Ｑ46 糖尿病になると必ずＥＤになるのか？ 回復する可能性は？
Ａ46→軽いうちはでない。合併症だから３年とか５年といった長期間、高血糖がつ
づくと出てくる。（約３割くらいの人）。
血糖値が改善されるとよくなる人も多い。
Ｑ47 精神的ストレスは糖尿病を悪化させるか？
Ａ47→ストレスは血糖値をすごく上げる。明日試験があるとか、上司と喧嘩したと
かいったとき、アドレナリンやコルチゾールといったホルモンが分泌される
が、これらが血糖値を上げる。
いくら食事や運動に気をつけても、ストレスが高いと血糖値はなかなか下が
らない。糖尿病にとってストレスは大敵。
Ｑ48 糖尿病網膜症では、突然目の血管が切れて、眼底出血をおこして失明するそう
だが、レーザーで治療できるか？
Ａ48→レーザー治療はかなり悪くなった段階での治療。
細い血管がつまったり、血管がかなり弱くなったりしてくると、自然にバイ
パスして新しい血管がつくられるが、新しい血管はもろくて大出血をおこし
やすい。最悪は、網膜がはがれて失明する危険がある。
それで『光凝固』といって、切れそうな血管をあらかじめレーザーで焼いて
出血しないようする。
でも、『光凝固』は切れなくするだけなので、根本的な治療ではない。
Ｑ49 糖尿病腎症になると、タンパク質が制限されるので食事療法がさらに大変。
腎症を治す薬はないか？
Ａ49→糖尿病だけで合併症のない段階では炭水化物を制限することになる。
糖尿病腎症を発症したらタンパク質も制限することになり、炭水化物もタン
パク質もだめ！！食べるものが無くなってしまう！！
でも、いまは良い薬がどんどん出てきている。
たとえば、テルミサルタンという薬。もともとは血圧の薬ですが、腎臓を
良くする働きがある。
Ｑ50 再生医療で膵臓を再生し、インスリンを出すようにする可能性はあるか？
Ａ50→もちろん有る。
現時点でも、膵臓のごく一部の細胞（インスリンを出す膵臓細胞）を血管に
注射するだけで、インスリンがまったく出ない１型糖尿病が完全に治り、
インスリン注射もいらなくなる、という夢のような治療法が成功している。
とはいえ、欠点はある。
[欠点]・１回の注射では不十分で、２回か３回細胞移植の注射をしないと
インスリン不要にまではいたらないケースがある。
・拒絶反応を抑えるために免疫抑制剤を一生飲みつづける必要がある。
治療費が高いが、アメリカ、スイス、ドイツなどではいっせいにこの治療が
スタートしている。
さっ！ 膵臓に負担を掛けないためにもダイエットしましょう！
今回の概要を参照して頂いた後で、文藝春秋三月号そのものを見て戴くと、その他
の情報を含めて理解が早いと思いますので、是非、文藝春秋２００８年三月号に目を
通されることをお勧め致します。
１６００万人患者へ』として、牧田善二（ＡＧＥ内科クリニック医院長）先生への
質問に対する答えが５０問掲載されました。
別に「知っ得！＠あるん」の番号５で紹介している低インシュリンダイエットと共通
するところがあり、低インシュリンダイエットを行っていれば糖尿病にもなり難いことが
説明されています。
５０問５０答を簡略化して概要をまとめて紹介致します。
糖尿病の怖さも理解でき、またダイエットの大切さも理解できると思います。
全文に関しては、是非、文藝春秋２００８年三月号を購入頂ければと思っています。
Ｑ１ 糖尿病とは、ひとことでどんな病気？
Ａ１→ひとことでいうと、血液中のプドウ糖の濃度が高くなる病気。
血糖値が高いだけでなぜ騒ぐのか？
糖尿病を放っておくと例外なく合併症が始まるから！！
３年で神経障害、次いで網膜症、５〜７年で腎症が発生！！
毎年、糖尿病で失明する人は４０００人、人工透析を受けるようになる人は
１万３０００人。
Ｑ２ 日本では現在どのくらい患者がいるか？
Ａ２→２００２年に『糖尿病が強く疑い』が７４０万人。『可能性』が８８０万人。
合わせて成人の６.３人に一人が糖尿病になっている勘定。
１９８０年ごろから爆発的に増えてきた。
Ｑ３ その原因は？
Ａ３→食べもの！しかも、運動不足の人が増えた。だから肥満が増えた。
最近の特徴は、３０代、４０代の男性の糖尿病患者が増えている。
太っている人は血糖を下げるために多量のインスリンを膵臓から出す必要
がある。それで次第に膵臓が弱り、最終的に血糖を下げるに足るインスリン
が出せなくなる。
Ｑ４ とはいえ日本人の肥満率はアメリカ人にくらべるとまだ序の口。なのに糖
尿病の発症率が高いのはなぜ？
Ａ４→日本人は『倹約遺伝子』が発達しているからという説があり。
日本人は飢餓には強いが、栄養過多の状態には弱い。
日本人は膵臓が弱い、ちょっと太っただけでもインスリンが出せなくなる。
Ｑ５ 日本人とアメリカ人とでは、膵臓の強さに違いがある？
Ａ５→アメリカ人は一般的にインスリンをたくさん出す力があるんです。
体重１５０キロでも糖尿病にならない人もいるぐらい。
Ｑ６ 膵臓を鍛えて強くできますか。
Ａ６→鍛えて強くすることはできない。炭水化物をとらないようにして何カ月か
したら、数値がよくなることはある。
Ｑ７ 人種、民族により発症率が違うか？
Ａ７→糖尿病のなりやすさは人種によって違う。
アメリカ人でも白人より黒人のほうが糖尿病になりやすい。
糖尿病の患者数でいうと、インドが一番（４０９０万人）、二番が中国
（３９８０万人）、三番目が米国（１９２０万人）、ロシア、ドイツと
続き、日本は６番の７００万人。
中東に多いのが特徴。ラマダンがよくない。ラマダンの時期は日没まで食
べずにいて、寝る前に山ほど食べる。『どか食い』が膵臓を疲れさせる。
Ｑ８ 日本では子どもの糖尿病も増えているとか。
Ａ８→そう！ 糖尿病には大きく分けて１型、２型がある。
１型糖尿病：風邪等の感染症で免疫異常がおきて膵臓が壊れ、インスリン
がまったく出なくなるケース
２型糖尿病：生活習慣のせいでインスリンの量やはたらきが不十分
血糖値が高い状態が５年、１０年とつづくと確実に合併症が進む。
Ｑ９ 糖尿病になりやすい年代、あるいは年代によって治りにくさの違いは？
Ａ９→悪い生活習慣を積み重ねた年数と関係するから、年をとればとるほど発症する。
Ｑ10 糖尿病になりやすい人の特徴は。
Ａ10→甘味が好き、ごはんなどの炭水化物が好きな人。酒飲みはそんなにいない。
Ｑ11 遺伝は影響するか？
Ａ11→２型糖尿病は関係する。（１型糖尿病は関係なし）
両親のどちらか一方が糖尿病だと２５％、両方だと７５％のリスク高。
親や兄弟に糖尿病がいる人は、そんなに太らなくても簡単に糖尿病になる。
Ｑ12 どのぐらいの期間悪い生活習慣をつづけると発症するか？
Ａ12→糖尿病発病有無各１４２８人の血糖値を２８年間調べた結果で、糖尿病に
なった人は、発症の１２年前から僅かだが空腹時血糖が高く、膵臓に負担。
血糖値は急に高くなるのではなく、長い歳月で少しずつ高くなる。
いったん発症したら１２年の不摂生のツケは回復不可能だと諦めること。
Ｑ13 いいかえると、１２年の間のいつの時点からでも予防できるか？
Ａ13→米では、ＢＭＩ３０以上ないしは親族に糖尿病患者がいる人はハイリスクグ
ループとして、詳しくチェックし、発症を予防するのが望ましいとされている。
日本でもＢＭＩ２５以上で家族に患者がいれば、要チェック。
Ｑ14 本人や家族が気づく兆候はあるか？
Ａ14→はっきりした自覚症状がないので、多くの人は危機感をもたない。
これが問題！！
高血糖ではひそかに脳神経系に影響があり、血糖値が２５０�咫�dlを超える
と思考力の低下、疲れやすさ、眠気などが発生する。
また、血糖値が高いと免疫力が低下し、風邪をひきやすく治りにくくなる。
｀
Ｑ15 健康診断や人間ドックで注目すべき項目は？ 糖尿病の診断基準は？
Ａ15→空腹時血糖値とヘモグロビンA1c（エーワンシー）の値。世界統一基準で、
空腹時血糖で１２６�咫�dl、または食後の血糖値２００�咫�dl以上は、
確実に糖尿病。
【糖尿病の診断基準】
空腹時血糖値
糖尿病 １２６以上
境界型か糖尿病 １１０〜１２６未満
正常値 １１０未満
【ブドウ糖負荷試験の判定基準（静脈血漿値）】
時間経過 ０分 １２０分 判定
糖尿病型 １２６以上 ２００以上 どちらかを満たすと糖尿病型
境界型 −−−−−−−−（その間）−−−−−−−−
正常型 １１０未満 １４０未満 両者を満たすと正常型
Ｑ16 ヘモグロビンA1c値とは？
Ａ16→ヘモグロビンは、血液中で酸素の運搬役をつとめる物質。ヘモグロビンA1cは、
そのヘモグロビンに糖がくっついたもの。
ヘモグロビン全体を１００としたとき、糖がついたヘモグロビン（ヘモグロビ
ンA1c）はどれだけ（何％）あるかを示したのが、ヘモグロビンA1c値。
厚生労働省の指針では、ヘモグロビンA1c値が５.６以上なら境界型か糖尿病
と考えられ、ブドウ糖負荷試験が必須。６.１以上なら糖尿病の可能性が高い
ので糖尿病専門医を受診を勧める。
Ｑ17 そもそも血糖値の上昇とインスリンとの関係は？
Ａ17→血糖値は、血液中のブドウ糖の濃度をあらわす数値。
ブドウ糖は、ご飯やパンやそばなどの炭水化物に含まれる。
（炭水化物はプドウ糖が何百個、何千個とつながったもの）
血糖値が上がるのは、腸から血液にブドウ糖がどんどん流れ込むから！
一方、血糖値が下がるのは、プドウ糖が血液から細胞（おもに筋肉、肝臓、
脳、脂肪）に入っていくからで、それを助けているのがインスリン。
血糖値が上がると、膵臓のセンサーが感知してすみやかにインスリンを放出。
余分なブドウ糖はグリコーゲンや中性脂肪になり、貯蔵される。すなわち太る。
Ｑ18 膵臓を酷使する原因は？
Ａ18→第一は炭水化物と糖質のとりすぎ。
第二に肥満。（太ると、血糖値を下げるために大量のインスリンが必要）
第三に欠食やまとめ食い。（血糖値を急激に上げるので膵臓の負担が増大）
最後に運動不足。（食べても、運動して消費してしまえば血糖値は上昇しない）
Ｑ19 糖尿病の進行度を知るには？
Ａ19→治療のステージを６段階に分けている。（とくに腎臓の合併症に着目）
１．前糖尿病段階（境界型）
２．糖尿病のみ
３．糖尿病＋軽症糖尿病合併症（合併症は治る可能性あり）
４．糖尿病十中等度合併症（治る治らないは五分五分）
５．糖尿病十重症合併症（合併症は治らない）
６．糖尿病十血液透析（先進医療に期待）
Ｑ20 第１ステージの境界型はすでに初期の糖尿病と覚悟すべきか？
Ａ20→境界型でも、糖尿病の人と同じくらいの頻度で心筋梗塞や脳梗塞が発生。
これらの頻度は、糖尿病患者では正常者より三倍以上と高い。
だから、境界型といわれた人は『初期糖尿病段階に入った』と認識すべき！
Ｑ21 糖尿病になると１０年老化が進むといわれるのはなぜ？
Ａ21→『人は血管から老いる』といわれるように、老化は血管の退化。
糖尿病は大ざっぱにいうと全身の血管を１０年老化させる。
がんも老化。だから、糖尿病の人はがん死亡や心筋梗塞、アルツハイマー病
のリスクが高い。
ある調査では、糖尿病や境界型の人は、そうでない人の４.６倍もアルツハイ
マー病になるリスク高。別の調査では、糖尿病の人はそうでない人よりがん
死亡のリスクが３.１倍、脳梗塞は１.９倍、虚血性心疾患は２.１倍高。
Ｑ22 「ノーリターン」というのは、治らないということか？
Ａ22→はい！！ 糖尿病は決して治らない。
糖尿病と診断された人には、重大な誤解をしている人が多い。
誤解の１つは、『血糖値を下げれば糖尿病は治る』。事実は、たとえ血糖値
が正常化してもあくまで一時的であり、糖尿病は決して治っていない。
誤解その２は、『血糖値を下げれば合併症の心配はない』。事実は、血糖値
が下がっても合併症はおきる。
たとえ血糖コントロールがよくても、２０年後には合併症の糖尿病網膜症が
１３％の人に、糖尿病腎症が５３％もの人に発病。
そのために合併症の治療が必要となる！！
（糖尿病は治らないが、合併症をこじらせない適切な治療が必要）
Ｑ23 「境界型」の人は、「ノーリターン」になる手前で引き返せるか？
Ａ23→境界型の治療は、ひとことでいうとライフスタイルの改善が必要。
１つは炭水化物をとりすぎない、二つ目は太らない。
Ｑ24 やせ薬によるダイエットも効果があるか？
Ａ24→ＢＭＩ３５以上の高度肥満の人しか保険適用にならないが、脳の食欲中枢に
作用して食べたいという気持ちを抑える薬がある。
でも、ダイエットに成功し、検査データが驚くほどよくなった人いる。
痩せるとインスリンの効きがよくなる。
『インスリン抵抗性』というが、同じインスリンでも太っていると効きが悪い。
Ｑ25 食事で気をつけるべきことは？
Ａ25→最大の間違いは、『カロリーの高い食品が血糖値を上げる』との思い込み！
『ステーキやてんぷらは血糖値を上げる』『そばやうどんは糖尿病にいい』
『酒はカロリーが高いからやめるべきだ』と誤解している人が多い。
実際に食後の血糖値を測ると、ステーキや豚肉、スクランプルエッグを食べ
ても血糖値は上がらない。むしろ、ざるそば１枚で軽く血糖値２００を超える！
Ｑ26 カツカレーと大盛りカレーでは、大盛りカレーのほうが血糖貧を上げる？
Ａ26→タンパク質はアミノ酸に分解されて吸収される。同様に、脂肪は脂肪酸やグ
リセロールに分解されて吸収されるから、いずれも血糖値を上げない。
同じ重さであれば、カツカレーはカツ（肉）の分だけ血糖値は上がらない。
（ただし、カツの衣は炭水化物なので、注意）
つまり、カロリーよりも炭水化物の量（カーボ量）の計算が必要。
昔は、太る原因は脂肪だといわれていましたが、最近の研究では、炭水化物
が太る最大の原因だとほぼ結論づけられてきている。
Ｑ27 血糖値の上昇スピードの目安になるＧＩ（グリセミック・インデックス）値が
あるが、ＧＩ値も参考にすべきか？
Ａ27→血糖コントロールの観点からは大同小異。カーボ量に気をつければ十分。
Ｑ28 人工甘味料や「糖質ゼロ」と表示のあるものは血糖値を上げない？
Ａ28→いいえ。人工甘味料でも糖アルコールが含まれるので、『○○トール』と
ついた甘味料は要注意。
『糖質ゼロ』はかならずしもゼロではなく、基準値以下ならゼロと表示し
ている。
Ｑ29 ラマダンがよくないと言うが、食べる時間帯や食べる速さは？ デザートは食
後がいい？
Ａ29→まとめ食いは太るし、血糖を上げるので、体にも糖尿病にもよくない。
同じ量を食べるなら、分けたほうがいい。インスリンの量が少なくてすむ。
Ｑ30 よく寝ると太る？
Ａ30→いいえ。逆に、睡眠不足になると太る。
レプチンという痩せさせるホルモン様物質の効きが悪くなる。
しっかり６〜７時間ぐらいは睡眠をとったほうが良い。
Ｑ31 お酒を飲んでもいいか？。飲むとしたらどのアルコール？
Ａ31→アルコールは血糖を上げないので、飲み過ぎなければいい。
ただ、ビールは炭水化物が多いので注意。（３５０ccでカーボ量１３グラム）
白ワインは２２０ccで１グラム。赤ワインは２２０ccで同３グラム
焼酎やウイスキ−は蒸留酒だからカーボ量ゼロ。
Ｑ32 糖尿病には赤ワインより白ワイン？ とくにお勧めの運動は？
Ａ32→まず時間帯が大事。食後、血糖が上がる前に動くのがいい。
朝５０００歩歩くよりも、食後３０分ほどして１０００歩ずつ合計３０００歩
歩くほうがずっと効果的。食後に室内で足踏み／階段を昇り降りでも効果あり。
筋肉が使われると、血液中のブドウ糖がどんどん筋肉に入っていって消費さる。
有酸素運動と筋トレを両方するのが理想的。
ハードな運動をすると、かえってお腹が減ってたくさん食べてしまう人が少
なくない。ジムに行くなら食後に！！
Ｑ33 薬以前に有効な治療法は？
Ａ33→まず血糖値の自己測定をして、食べたものをきちんと記録する。
サプリメントで血糖を下げる効果がある程度確認されているのは、シナモン。
Ｑ34 糖尿病の薬は？
Ａ34→糖尿病の薬は血糖値を下げる薬。中には下げすぎて低血糖をひきおこす。
薬を複数飲めば相互作用が複雑になるので、できるだけ少ない方がいい。
�／嫗，砲呂燭蕕�かけてインスリンの分泌を増やすスルホニル尿素薬
（ＳＵ薬：グリベンクラミド、グリメピリドなど）
�▲ぅ鵐好螢鵑慮�果を高めるピグアナイド薬（メトフォルミンなど）
Ｑ35 インスリン注射はわずらわしそうだし、最終手段という気がするが？
Ａ35→糖尿病はインスリンが出なくなったか、効きが悪くなったかでおこる病気だ
から、インスリンを外から補給するのが直接的な根本治療。
従来はわずらわしかったが、最近は一日一回寝る前に注射するだけでいいも
のがでてきた。
Ｑ36 薬とインスリン、どちらを選ぶべきか？
Ａ36→インスリン療法の最大の利点は、（薬と違い）確実に血糖値を下げる。
また、基本的に副作用がないこと。
Ｑ37 治療中は月一回の検査が必要か？ 検査では何に注目すべきか？
Ａ37→糖尿病の場合は、同時にコレステロールや中性脂肪、尿酸など、ほかの生活
習慣病関係の数値も悪いことが多い。
トータルで見てよくすることが、治療として大切。
糖尿病は聴診器を当ててわかるものでない。検査の数値から専門医が知識と
経験で治療法をアドバイスする。そのためにも月一回の検査が必要。
糖尿病のベストの治療法は、自己管理型治療。
生活習慣例だから、本人にしか治せない。
Ｑ38 学会が推奨する糖尿病治療のスタンダードはあるか？
患者や家族が読んでわかるものは？
Ａ38→日本糖尿病学会編の『糖尿病治療ガイド』がある。一般の書店で売っている。
Ｑ39 糖尿病の専門医はいるか？ 探す方法は？
Ａ39→日本にはいま約３０００人の糖尿病専門医がいる。
日本糖尿病学会のホームページを見
ると専門医の一覧が出ている。
糖尿病はみなさんが思う以上に重い病気。いったんなったら治らないし、
失明、透析、壊疸(えそ)という重大な合併症が待っている。
だから、決して油断せず、専門医にかかって早期の治療が必要。
Ｑ40 逆に、さっさと逃げたほうがいい医者は？
Ａ40→次の医者は逃げた方がいい。
�々臺讃匹魑い砲靴覆ぐ綣圈�
�◆愿�尿病の気がある』とあいまいにいう医者
�Ｈ修撚，靴燭茲Δ縫廛疋ε�負荷試験をする医者
�じ鼎ぜＮ鼎鬚弔鼎韻覦綣圈淵ぅ鵐好螢鹵躰祐錣脇�々新しくなっている）
�ジ�果のない薬を出しつづける医者
�Εぅ鵐好螢鷦Ｎ鼎�念頭にない医者
�Э�事や運動の指導をせず薬を山のように出す医者
��入院させたがる医者
��尿アルブミン検査をまったくしない医者
��説教ばかりする医者
Ｑ41 糖尿病は合併症が怖いけど、どんなものがあるか？
Ａ41→糖尿病合併症は、糖尿病になったあと３年以上たってから徐々に発生する余病。
神経が７０％、腎臓が３０％、目が３０％。それぞれ糖尿病神経障害、糖尿
病網膜症、糖尿病腎症と呼ぶ。
糖尿病と診断されてから何も治療しないでいると、合併症へ一直線。
合併症をおこさない治療を進めることが大事。
Ｑ42 なぜ神経、腎臓、目に合併症がおきるのか？
Ａ42→それぞれは非常にこまかい血管が密集している臓器。
糖尿病合併症は細い血管が切れたりつまったりすることで発生。
、
Ｑ43 合併症の進行を抑える薬はあるか？
Ａ43→薬の治験はおこなわれているが、実用化は先。
いまのところはビタミンＢ１やＢ６に少し効果が認められている。
Ｑ44 神経障害を早期に見つけるには？
Ａ44→音叉を手首か足の親指にあてるだけの簡単な検査で、自覚のない軽い神経障
害でも見つかる。見つかったらすぐに治療を始める必要がある。
末期には温度や振動、痛みを感じる神経がダメになってしまう。
壊疸(えそ)になるのは神経障害末期の人。
Ｑ45 男性機能の低下や胃腸障害も神経障害か？
Ａ45→はい。前記の知覚神経のほかに、重要なのが自律神経。
心臓や胃腸のはたらき、瞳孔の調節などは自律神経がつかさどっている。
糖尿病ではこの神経も侵されるので、男性機能の低下（ＥＤ‥勃起不全）や
めまい、立ちくらみ、胃腸障害（便秘、下痢）などがでる。
発汗過多や無汗症といった汗の分泌障害もよく見られる。
Ｑ46 糖尿病になると必ずＥＤになるのか？ 回復する可能性は？
Ａ46→軽いうちはでない。合併症だから３年とか５年といった長期間、高血糖がつ
づくと出てくる。（約３割くらいの人）。
血糖値が改善されるとよくなる人も多い。
Ｑ47 精神的ストレスは糖尿病を悪化させるか？
Ａ47→ストレスは血糖値をすごく上げる。明日試験があるとか、上司と喧嘩したと
かいったとき、アドレナリンやコルチゾールといったホルモンが分泌される
が、これらが血糖値を上げる。
いくら食事や運動に気をつけても、ストレスが高いと血糖値はなかなか下が
らない。糖尿病にとってストレスは大敵。
Ｑ48 糖尿病網膜症では、突然目の血管が切れて、眼底出血をおこして失明するそう
だが、レーザーで治療できるか？
Ａ48→レーザー治療はかなり悪くなった段階での治療。
細い血管がつまったり、血管がかなり弱くなったりしてくると、自然にバイ
パスして新しい血管がつくられるが、新しい血管はもろくて大出血をおこし
やすい。最悪は、網膜がはがれて失明する危険がある。
それで『光凝固』といって、切れそうな血管をあらかじめレーザーで焼いて
出血しないようする。
でも、『光凝固』は切れなくするだけなので、根本的な治療ではない。
Ｑ49 糖尿病腎症になると、タンパク質が制限されるので食事療法がさらに大変。
腎症を治す薬はないか？
Ａ49→糖尿病だけで合併症のない段階では炭水化物を制限することになる。
糖尿病腎症を発症したらタンパク質も制限することになり、炭水化物もタン
パク質もだめ！！食べるものが無くなってしまう！！
でも、いまは良い薬がどんどん出てきている。
たとえば、テルミサルタンという薬。もともとは血圧の薬ですが、腎臓を
良くする働きがある。
Ｑ50 再生医療で膵臓を再生し、インスリンを出すようにする可能性はあるか？
Ａ50→もちろん有る。
現時点でも、膵臓のごく一部の細胞（インスリンを出す膵臓細胞）を血管に
注射するだけで、インスリンがまったく出ない１型糖尿病が完全に治り、
インスリン注射もいらなくなる、という夢のような治療法が成功している。
とはいえ、欠点はある。
[欠点]・１回の注射では不十分で、２回か３回細胞移植の注射をしないと
インスリン不要にまではいたらないケースがある。
・拒絶反応を抑えるために免疫抑制剤を一生飲みつづける必要がある。
治療費が高いが、アメリカ、スイス、ドイツなどではいっせいにこの治療が
スタートしている。
さっ！ 膵臓に負担を掛けないためにもダイエットしましょう！
今回の概要を参照して頂いた後で、文藝春秋三月号そのものを見て戴くと、その他
の情報を含めて理解が早いと思いますので、是非、文藝春秋２００８年三月号に目を
通されることをお勧め致します。
atarun_club at 22:47
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