渋谷教育学園渋谷中学高等学校 学校説明会
10月22日(水)13:30~15:10
渋谷C.C.Lemonホールにて渋谷教育学園渋谷中学高等学校(通称、渋々)の学校説明会に参加しました。
約1300名程の参加者がありました。
学校以外での説明会は初めての試みでしたがホールはほぼ満員になっていました。
■VTRによる学校紹介(13:34~13:51)
授業は難関校への進学を目指す為に主要科目重視型で行われます。
完全6ヵ年一貫教育を行っているので、6年間を2年ごとに分けてのカリキュラムになって、少人数教育を行っています。
▼教育方針「自調自考」(=自ら調べ自ら考える)
シラバスといわれる学期初めに配られる学習計画の冊子を見ながら生徒が自分自身でこれから学ぶ学習内容を理解していくシステムをとっています。
・コミュニケーション教育を大切にして、将来、情報を的確に判断できる力をつけられるような教育をしています。
校内でのネット利用が可能となっています。
・英語の授業は卒業までには相手の意見をしっかりと聞き、自分の意見をしっかりと伝えることが出来るようになる事が目標です。
・クラブ活動、学校行事を大切にしています。
人と人とのふれあいの中で自分を磨くのにとても大切です。
・キャンパスはH8年に完成し、地上9階、地下1階の建物で、快適性、機能性を追求していて、眼に影響の少ない電気、机、椅子など海外から輸入した物を利用しています。
2007年に高校生の模擬国連に渋々の生徒が2名参加し、海外の代表の中に入り議論を重ねた様子がVTRで紹介されました。
■田村校長先生の挨拶(13:52~14:17)
模擬国連の他にも、今年の洞爺湖サミットの前に行われたジュニアサミットの代表として議長を立派に務め上げた紹介もありました。
日本の子供が他国の高校生に比べて幼いのは今ひとつ環境が整っていない為で、安定した環境を用意することで充分成長力のある年代だと考えています。
渋々は開校13年の6ヵ年の完全一貫教育の学校です。
千葉幕張に渋谷教育学園幕張中学校(渋幕)を共学中学一貫校として設立して一貫校としての教育システムを作り上げた後に渋々は創立されました。
▼中高一貫の目的
考える力は教育を通じて身につける事が出来ることだと考えています。子供の持っている力を伸ばすし、効果を上げるのは、本人がやる気、意欲をもって取組むことです。
子供から大人への成長は、依存から自立へ、と考えます。世の中なんでも思い通りには行かないことを学び、自立を期に社会性を体験する事が大切です。
丁度、第二自立期といわれる時期は中学2年から高校1年頃といわれ、
この時期は本来あるべき自分の姿を頼りに自分でやるしかないという大きなものを身、につける時期と考えます。
アイデンティティーを確立する時期と考えます。
学校の雰囲気は生徒が作っているものです。大人は人生に対しての意欲を持つ為の環境作りをします。
■たかぎわ副校長先生より学校の内容について(14:18~14:35)
開校13年目の共学の中学校です。(男子45%、女子55%)
1学年200名の6学年、中高6ヵ年完全教育のため、高校からの入学はありません。
▼カリキュラム
6年間を2年後との区切ったカリキュラムで中1,2のAブロックからCブロックまでに分けられています。
Aブロックでは基礎基本を身につけます。各クラスで学び35名弱6クラスの少人数制でしっかりと目配りをしていきます。
これは、中高生活の友人関係、学業のスタートがスムーズに行くようにとの考えが強くあります。
学年には約1割(20名)ほどの帰国子女がいますが、英語教育は帰国子女を除いては、ABCからしっかりと学習します。
Bブロックからは40名学級で5クラスになりますが、数学、英語は少人数7クラスで学習します。
このブロックからは高校の内容に入ります。
中3から高1に進級するに当たってはとくにハードルはありません。
海外、国内転勤で休学する場合は特に制限を設けていません、12~18才の間に戻れば復学できるシステムとなっています。
Cブロックになると進学の意識が高まります。まず、簡単に文理の選択がされ、授業ごとにクラスを移動します。
▼進路について
この数年の様子を見ると6割が文系を希望する傾向ですが、これは国際社会で活躍したい人材が増えているからとも思われます。学校では生徒に早くから大学受験のテクニックを教えません。大学で何を身に付けたいかを考えさせています。
渋谷という土地柄、乗換のついでに母校を訪ねてくる卒業生が多く、訪ねてくる卒業生が多い大学への進学率が多いように思います。中学校の選びかたとしては、学校が良い、悪いだけではなく、学校に合う、合わないを考えて決めて欲しいと思います。
■入試担当の佐藤先生より(14:35~
2009年度募集要項を参考にしながら説明がありました。
募集人員に第1回第2回で各70名とありますが、合格者数はそれぞれ120名、170名ほどで出す予定です。
試験日は第1回2月1日、第2回2月2日なので、併願する人は第1回で合格していても第2回の試験は受験することになるので了承してください。
去年より試験内容を記述式に変更して採点に時間がかかるようになりました。
成績優秀者は特待生となることがあります。これは3回の入試の中で30名ほどです。
▼入試の傾向
国語/どの回の試験も難易度は同じです。
文章題の設問に答える大問が2問で漢字、語句などはこの中に含まれるので独自での出題はありません。
登場人物の気持ちの流れなどを読み取り記述、字数制限は100字程度のものがあり、部分点もあります。
帰国生の入試では作文がありますが、誰でもが書きやすいテーマで内容を重視します。
いずれの試験も日本語の重要性を認識し自分の考えを述べる意欲のある生徒を希望しています。
話し合ったり、要旨をまとめる練習をすると良いです。対策としては読書を勧めます。
算数/小向先生
定規、コンパスは使用しません。
去年より、記述問題を含む様になりました。
計算問題2問。3問ほどの大問の中で1つ記述式の問題が出ます。
多面的に物事を見る力を身につけてください。
加点方式の採点をします。
対策としては、過去問での練習を勧めます。
記述、考え方、式を立てて答えを導く練習をしてください。
社会/うえだ先生
・知識を基に資料を読み取る試験。
・制限字数のある記述。物事の因果関係、事情などを資料などで読み取り言葉で書かせます。
・社会に対してどれだけ関心があるか時事問題を出題します。国内だけでなく海外の時事も勉強してください。
合否の差は、時事問題にあります。
理科/たべい先生
30分50点満点。過去問を参考にしてください。
考える力、表現力を見たいです。理科全体より、理解する、考える、表現する。3つの力を大切にしています。
教科書+日常の経験、知識を理解し使えればOKです。
日常に好奇心(疑問)を持ち、調べて(理解)やってみる、考えること、表現(相手に伝える)、の4つのことを大切にしてください。
設立13年の新しい学校ですが、進学先が優秀な先が多く、参加者もとても熱心な方が多かったように思いました。国の代表としてジュニアサミットや模擬国連に参加するなど、国際的な取り組みも多く熱心な様子が伝わりました。11月15日に校舎にて学校説明会が開催されますので学校の雰囲気を知るためにもぜひ参加してください。