岡山放送局

2009年5月31日 12時48分更新

平櫛田中の作品展


井原市出身の彫刻家平櫛田中の作品を集めた展示会が井原市で開かれています。
明治5年に今の井原市に生まれた平櫛田中は木彫作家として人間味あふれる作品を作り続け、昭和37年には文化勲章を受章しました。

展示会は田中の没後30年を記念して開かれたもので、会場には彫刻や書など97点が展示されています。
このうち「牧人」という作品は羊を連れて旅を続ける老人が砂漠を無事に越えてひと休みしている様子を表現した彫刻であぐらをかいた足の上に羊をのせて座る老人のほっとした表情が印象的です。

また「南無聖観世音菩薩尊像」は田中が106歳の時の作品で、木のほのかな赤みが仏像の優しさに満ちた表情を引き立たせています。この展示会は井原市立田中美術館で6月21日まで開かれています。