岡山放送局

2009年5月31日 12時48分更新

ハンセン病の資料集刊行

ハンセン病の元患者が受けた差別や偏見、それに国が進めた隔離政策などの歴史について岡山県などがまとめた資料集が刊行されました。
この資料集「長島は語る」は岡山県にある国立ハンセン病療養所、「長島愛生園」と「邑久光明園」に関する資料をまとめたものです。

資料集はおよそ850ページあって元患者たちが隔離された島に渡るための橋の設置を求めた運動の写真や、かつて出産が禁止されていた療養所で中絶手術などが行われていた実態などが紹介されています。

また、元患者たちを強制的に隔離した国の誤った政策に対して、元患者たちが損害賠償を求めて立ち上がった裁判の経緯などが説明されています。

資料集は700部が作成され県内の公立の図書館や市町村に配布していて、岡山県では「ハンセン病の問題に理解を深めてもらい差別や偏見の愚かさをあらためて知ってほしい」としています。