新潟放送局

2009年5月31日 3時20分更新

新潟県で新型インフル確認


29日にアメリカから帰国した新潟市内に住む21歳の女性が新型インフルエンザに感染していることが確認されました。
新潟県内で新型インフルエンザの感染が確認されたのは初めてです。

新潟市によりますと感染が確認されたのは新潟市秋葉区に住む21歳の日本人の女性です。
この女性はことしの1月22日からアメリカのネバダ州に留学中していて、一時帰国のため、29日にサンフラシスコ発のユナイテッド航空853便で成田空港に到着しました。
女性は、38度6分の熱がありましたが、空港での検査ではA型ではないと判断されたため、乗り合いタクシーで新潟市の自宅に帰宅しました。
その後、熱は37度2分に下がりましたがせきが続いていたため、30日、新潟市保健所で簡易検査を受けた結果、女性は新型インフルエンザと同じA型と判定されました。
このため、新潟市衛生環境研究所でウイルスの遺伝子検査を行ったところ新型インフルエンザに感染していることが確認されたということです。
新潟県で、新型インフルエンザの感染が確認されたのはこれが初めてです。
女性は現在、新潟市中央区の新潟市民病院の感染症病棟に入院して治療を受けていますが、熱は36度台にまで下がり、症状は快方に向かっているということです。
この女性の母親もせきの症状が見られることから遺伝子検査を受けましたが、陰性と判断されました。ほかの家族については症状は見られないということです。
一方、感染が確認された女性が乗っていた乗り合いタクシーにはほかに7人が乗っていて、2人が長岡市で、運転手を含む5人が新潟市で降りたことが県の対策会議で報告されました。
県や新潟市ではこの7人について濃厚接触者として、1週間ほど自宅待機を要請して経過観察をするとともに、きょう、詳細な検査を行うことにしています。
新潟県は感染者に接触した人が限られていることから、学校の休校やイベントの自粛などは求めないということです。
感染症が専門の新潟大学大学院医歯学総合研究科の齋藤玲子講師は「感染した人は海外から帰国して足取りがはっきりしているので、ここから感染が拡大する可能性は低い」と話していました。
泉田知事は「県民の皆さんには普通の生活をおくり、うがいや手洗いを行うことで感染予防をしていただきたい」と話していました。