新型インフルエンザはいまだに広がりをみせている。道内での感染報告はないが、インフルエンザ対策に詳しい外岡立人・元小樽市保健所長は「たまたま道内で見つかっていないだけ。すでに感染者はいると考えるべきだ」と警告する。
いち早く感染が確認された兵庫・大阪の状況は不気味だった。通行人の大半がマスクを着けた異様さに加え、学校の一斉休校、発熱外来の混乱ぶり、相次ぐ修学旅行のキャンセルや地域経済への影響--。これらを見ると、道民が不安になるのも当然だ。実際、道内でもマスクが売り切れる薬局が相次ぎ、ラッシュ時にマスクをする通勤客が増え、スーパーや百貨店には顧客向けのアルコール消毒剤が設置された。企業や自治体の中には関西方面への出張を自粛する動きもある。
当たり前の自衛策とも言えるが、外岡元所長は「(新型インフルだからといって)特別扱いしない方がいい」ともいう。確かに、出張自粛などは過剰反応では、とも思う。国内感染者は今も緩やかなペースで増えており、いつ道内で確認されてもおかしくない。その時は、「ようやく見つかったのか」といった程度の心構えを持つことも必要なのかもしれない。【内藤陽】
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毎日新聞 2009年5月31日 地方版