鈴木(左)にネックブリーカードロップを放つ高山=愛知県体育館
「全日本」(30日、愛知県体育館)
盟友対決を制した。3冠ヘビー級選手権が行われ、王者・高山善廣(42)=フリー=が、今春のチャンピオンカーニバル覇者・鈴木みのる(40)=パンクラス=の挑戦を退け、初防衛に成功した。
20分過ぎ、反則のナックルパンチを受け目覚めた。「(鈴木の)覚悟が本当だって分かった」。お返しの顔面パンチを放ちヒザ蹴りを連打。反撃する鈴木の張り手が弱々しくなる。観客が熱狂したラスト2分間を原爆固めで締め、弱点を攻め合う死闘が終わった。
試合後はリング上で抱き合った。「本当に刺激になる男だね。みのるちゃんの友情をまた確認した。勝って握手できて最高だった」。03年の新日本参戦時から続くきずなが一層強まった。
3度目で初めて対等な条件で戦った。03年は鈴木が総合格闘技からプロレスに戻ってきたばかり。昨年は高山が脳梗塞(こうそく)を克服し、シングル戦線に復帰したばかり。「昔のイケイケドンドンを思いだした」と、力がみなぎった。
次防衛戦は8月が濃厚。諏訪魔が挑戦意欲を示したが、「おこがましい」と拒否。鈴木と組むGURENTAIの勢いは強まるばかりだ。