2005年11月06日

ホスピタリティを学びたい人への三冊の本

読書の秋です。秋は私たちにゆっくりとした時の流れを感じさせてくれます。
心を落ち着かせ、じっくりと本と“対話”してみたいものです。

今日は、ホスピタリティについてもっと学びたい、という方々に三冊の本を紹介します。

それは
「真実の瞬間」ダイヤモンド社 ヤン・カールソン著
「武士道」  三笠書房 新渡戸稲造著
「7つの習慣」キング・ベアー出版 スティーブン・R・コビー著 ですが


その前に・・・
ディズニーランドのキャストはディズニーランドについて書かれた本をほとんど読みません。ウォルト・ディズニーについて書かれた書籍も同様です。

読む必要はないのです。

なぜならば、ディズニーの文化やインサイドストーリー、ウォルト・ディズニーの語録などは、本によって伝承されるのではなく、物語のように人から人へと語り継がれているからです。
それでもディズニーの社会には「誰のアイディアであっても良いものからは学ぶ」文化があります。

特にリーダーシップを発揮しなくてはならない職にある社員は、国境に関係なく多くの先人たちから学ぶことが要求されます。学ぶべきことは
「顧客であるゲストに最高のサービスを提供するためにはどうすれば良いか」です。




真実の瞬間 ダイヤモンド社 ヤン・カールソン著
顧客と出会う最初の15秒で、最大満足を提供せよ!失速寸前のスカンジナビア航空の業績を急浮上させた男が語る斬新な経営哲学。

<筆者コメント>
15年ほど前に出版されたこの本が、その後の「顧客サービス経営」の指南書になったと考えられます。

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人は誰もが自分が必要とされていることを知り、感じなければならない。
人は誰も1人の人間として扱われたいと望んでいる。
責任を負う自由を与えれば、人は内に秘めている能力を発揮する。
ヤン・カールソン
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武士道 三笠書房 新渡戸稲造著
日本人の精神基盤は武士道にあり!武士は何を学び、どう己を磨いたか、これを知ることはすべての現代人にとって重要である。

<筆者コメント>
今から一世紀以上前の1899年に書かれた本を平易な文体に新訳されたものです。日本社会でホスピタリティを考えるとき、武士道の教えは避けては通れないものと思われます。

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目次の中から
◆武士道の源泉は孔子の教えにあり
◆武士道は「騎士道の規律」である
◆人々の心に刻み込まれた掟
◆礼とは他人に対する思いやりを表現すること
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7つの習慣 キング・ベアー出版 スティーブン・R・コビー著
会社、家庭、個人、人生のすべて  成功には原則があった!

<筆者コメント>
500ページにも及ぶ「重い一冊」です。パラダイム、パラダイム転換の本当の意味を知るためにはこの本を読むことが必要です。
また、ホスピタリティとは「人」を大切に考えることですが、この本には「人」として「人の集まり」の中で成功していくための「原理」と「原則」が書かれています。

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すべての従業員がこの本を読めば、劇的に生産性が上がるだろう。
ビル・クリントン(アメリカ合衆国大統領)

「7つの習慣」に出会った時の衝撃と興奮は今も鮮明に覚えている。それ以来、私の座右の書となり、人生の道標となっている。また「7つの習慣」が弊社の幹部研修における中核をなすのは言うまでもない。これほどに人間に深い慈愛に満ちた目で捉え、書かれた本を私は知らない。
高野 登 (ザ・リッツ・カールトンホテル 日本支社長)
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以上三冊、図書館にも必ずおいてある本であるはずです。
ホスピタリティについて今後は出来るだけ深く掘り下げて説明し、ビジネスの現場で活かしていけるようになっていただきたいと考えますが、上記三冊の本は、ビジネス上の「理論武装」を可能にさせます。ぜひ読んでみてください。