ネタつつき43ー用語と現実の狭間2009-05-29 Fri 18:39
私は幼い頃から国語辞典が好きで毎日の様に読んでいました。そして現在でも2007-'08年版 [最新] パソコン用語事典
用語と現実の乖離具合について考える為に例を挙げます。例えば、情報処理技術という用語を調べてみましょう。 引用 情報データの取り込み、加工、表示などの広範囲な処理をコンピュータで行う事。 如何でしょうか?この業務に属する人ならば物足りなさを感じると思います。私は生涯をかけて学んでいる事がこれほど簡素な説明で済まされている事がショックでした。それに、実際は情報処理はコンピュータだけで行うものではありません。情報処理システムはコンピュータだけで成り立つものではなく、人間の働きも伴って漸く一つのシステムとなるのです。それに、この一行で解説が終わる情報処理技術を究めて居る人は多分居ないでしょう。つまり、この解説は間違ってはいないものの、現実から見ると余りにも物足りないのです。これはこの例に限った事ではなく、全ての用語に当てはまる事です。 従って辞典は人を分かった気にさせてくれますが、その用語の深い意味は体験するまで分からないといえます。この様に文章にすれば、読んだ人は当たり前と感じるでしょう。しかし、これは人の盲点でもあります。 分かりやすい例が飛行機やTVです。大概の人は、飛行機がどうやって飛んでいるのかだとか、TVがどのようにして映像を写しているのかと問いかければ、馬鹿にした態度をとります。でもよく考えてみてください。では、飛行機やTVを作れますか?これでお分かりだと思います。人は分かっているつもりでわかっていない事が多いのです。何故私がこのような事に拘るのかといいますと、この人の盲点がシステム開発でも重要となるからです エンドユーザはよく当たり前の事を聞くなといいます。しかし、当たり前の事なぞ一つもないのです。特に情報処理技術者は専門外の事なんて分かりません。それにも関わらず、人は自分が常識と思っていることを説明したがりません。なおかつ、実に厄介な事に、実際のところ人は理解していないのに常識だと思い込んでいる事が多いのです。これはもちろん情報システムを作る側にも当てはまります。開発メンバー全員が本当に意志を統一しているのでしょうか?していればデスマーチなんて起こる筈がありません。 しかし、だからといって人の意志を統一する方法はありません。辞典を見れば分かりますが、自然言語には限界があるのです。ですから、用語の確認をきっちりする必要があります。とはいえ、時と場合を考える事が重要です。そうしないと、情報は正確に病に罹ってしまいます。何事もバランスが大事だという事です。 では纏めます。あらゆる用語は現実と乖離しており、用語の定義を辞典を調べて分かった気になってはなりません。知っているつもりが一番怖いのです。しかしだからといって、あまり拘り過ぎると一種の病人となってしまいます。常に常識を疑い、適切な時と場所では確認作業を怠らないようにしましょう。人が持つ情報は完全一致する事なんてありえないのですから、集団で作業する際には十分に注意しましょう。 |
| 無差別に技術をついばむ鳥 | 中の人の徒然草210>>
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この記事のコメントインドリさんのおっしゃていることは間違いないと思います
ただ、以下のご意見には少々納得いかない点があります。 >分かりやすい例が飛行機やTVです。大概の人は、飛行>機がどうやって飛んでいるのかだとか、TVがどのように>して映像を写しているのかと問いかければ、馬鹿にした >態度をとります。 この場合、馬鹿にした態度をとると思うのは誤った「思いこみ」ではないかと思います。 私の場合は、知っていたようで、実は人に詳しく説明できない自分を知り愕然とすると思います。 そうした人達が結構多いのではないかと思います。 もっともそれは私の「思いこみ」かもしれませんが 「思いこみ」は人を幸せにも不幸にもするような気がしてなりません。
2009-05-29 Fri 19:25 | URL | シャングリア #UxC8CnqE[ 内容変更]
辞書に掲載されていない用語 "バイナリ技術"を説明して下さい。
2009-05-29 Fri 22:18 | URL | AZ #-[ 内容変更]
> 人は分かっているつもりでわかっていない事が多い
そうですね。 > 人は自分が常識と思っていることを説明したがりません うーん。 したがらないというか、説明するのを忘れることが多いと思います。 > 理解していないのに常識だと思い込んでいる事が多いのです 「常識」に対する説明を求められると、自分が理解していないことに気付きますよね。 きっと、説明を拒む人たちは理解していないことを認めたくないのでしょうね。 しかし… > 大概の人は、飛行機がどうやって飛んでいるのかだとか、TVがどのようにして映像を写しているのかと問いかければ、馬鹿にした態度をとります。 それは私の「大概」とはだいぶ違います。 インドリさんの周りはおかしな人が多いのですね。 かわいそう。
2009-05-30 Sat 06:36 | URL | れい #BqEwgRj.[ 内容変更]
>情報処理はコンピュータだけで行うものではありません。
「情報処理」と「情報処理技術」は違うという認識でOK? >情報処理システムはコンピュータだけで成り立つものではなく、 >人間の働きも伴って漸く一つのシステムとなるのです。 「情報処理システム」と「情報処理技術」は違うという認識でOK? >情報処理技術者は専門外の事なんて分かりません。 その "専門" の範囲に「情報処理技術」があるという認識でOK?
2009-05-30 Sat 07:30 | URL | ラフィン #-[ 内容変更]
私の発言は、決してインドリさんのブログにつっこみをいれているわけではなく、嫌がらせをしているつもりは毛頭ないことを信じてください。
ただ、インドリさんは人や世界をネガティブにとらえているような気がしてなりません。(すみません) それは過去のつらかった経験によって培われた「負の思いこみ」のように思うのです。 偉そうですが、他人も世界も決してNOとはいっていません。 「ここに存在していていいんだよ」と語りかけているように思います。 私はそう信じて、その声に耳を傾けて生きたいと思っています。
2009-05-30 Sat 09:22 | URL | シャングリア #gBZqeRL2[ 内容変更]
>大概の人は、飛行機がどうやって飛んでいるのかだとか、TVがどのようにして映像を写しているのかと問いかければ、馬鹿にした態度をとります。
どんな態度ですか? 「そんなのも知らんのか、バカ」 「そんなの知るか、バカ」 どっちですか? 大概の人はテレビがどうやって映るかないんて知らない。 そんなの知らなくてもテレビは楽しめる。 >でもよく考えてみてください。では、飛行機やTVを作れますか? ん? 「作れない」と「知ってる」ことにならないのか? 例えが悪すぎる。 ゴム動力で飛ぶ模型飛行機なら作れるぞ。 今の日本メーカーがやってるような部品買って組み立てるだけのテレビなら作れるぞ。 これは時間や費用を考えると無茶すぎるけどね。
2009-05-30 Sat 10:07 | URL | あるまじろ #ykf0353g[ 内容変更]
> 大概の人は、飛行機がどうやって飛んでいるのかだとか、TVがどのようにして映像を写しているのかと問いかければ、馬鹿にした態度をとります。
これについてですが、あれ多くないですか? 私の周りには多かったです。 こんな感じで・・・ 私「飛行機って改めて考えると、あんな巨大なものが飛ぶなんて不思議だよね。」 (航空力学の事を言っている) A「何言っているんだ?飛行機が飛ぶなんて当たり前だろ(笑)」 B「バカだな」 私「えっ?でも原理を説明できないよね?」 A「飛行機は飛ぶもんなんだよ。常識だろ(笑))」 B「(嘲笑)」 私「・・・」 こんな感じの事が多いです。 >人は自分が常識と思っていることを説明したがりません。 こんなエンドユーザーが沢山居ます。 社長「ITやらでうちの会社の売上をUPさせろ。」 私「具体的にはどのようなものが欲しいですか?」 社長「お金はやるからつべこべ言わずに作れ」 私「あのですね。コンピュータは細かいところまで指示してあげなきゃ動きません。」 社長「五月蝿い!金をやるから作れって言っているんだ!」 私「分かりました。私は貴社の業務をまだ知らないので、貴社の社員のヒヤリングから始めたいと思います。」 社長「業務の邪魔するな。今から返って作れ!」 私「・・・」 私の周りにはこんな人ばかりですよ。 私の方がおかしいのかと何度も思いました。
2009-05-30 Sat 10:16 | URL | インドリ #-[ 内容変更]
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