プロボクシング「亀田3兄弟」の長男で、元WBA世界Lフライ級王者の興毅(22)=亀田=が、2階級制覇をかけて年内にプランするWBA世界フライ級王者デンカオセーン・クラティンデーンジム(32)=タイ=への挑戦を見送る可能性が28日、浮上した。父・史郎氏(44)が明らかにした。
「こちらから(王者側に)持ちかけることはしない。(王者側に)やる気があるなら、亀田ジムに連絡がくるやろ」
デンカオセーンは26日にタイで久高寛之(仲里ATSUMI)に判定勝ち、初防衛に成功した。日本で試合を行う場合は、王座を奪った前同級王者・坂田健史が所属している協栄ジムを窓口にしている。史郎氏は昨年8月、興毅らが同ジムから独立した際、同ジム・金平桂一郎会長(43)との軋轢が表面化したことを踏まえ、同会長が仲介役になることに難色を示した。
興毅と王者は当初、6月に対戦する予定だった。だが、王者の2人の共同マネジャーがそれぞれ異なる対戦相手と交渉する「二重契約」が発覚。計画は頓挫した。現在はマネジャー間で法廷闘争となっているが、初防衛戦は協栄ジム側と交渉しているニワット氏(63)のマネジメント権で開催され、亀田陣営とは距離が遠くなった。