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鳩山代表「麻生首相はブレてない。毎回ブレてる」

5月29日23時8分配信 産経新聞

 民主党の鳩山由紀夫代表は29日夕、国会内で記者団に対し、厚生労働省分割論をめぐる首相発言の変遷に関して「首相はブレていない。毎回、ブレるのを繰り返しているという意味で。国民もああまたか、と最初から信用していなかったのではないか」と皮肉った。ぶら下がり取材の詳報は以下の通り。

 【補正予算】

 −−民主党が問題点を多々、指摘していた平成21年度第1次補正予算がきょう成立した。受け止めを

 「はい。まあ私どもの期待に反して、あるいは国民のみなさんの期待に反して、でたらめな補正予算があがって(成立して)しまったと。残念至極であります。ただ議論を通じてですね、国民のみなさんにいかにこの官僚の官僚による官僚のための補正予算、国民の皆様方には直接にはその1割ぐらいしかすぐには渡らないような補正予算。それが成立をしたこと。中身が、国民の皆さんに伝わったと思いますから。それは政権与党ではないから致し方ない話だと。そう思っています。その決着はですね、やっぱり総選挙において黒白をつけると。そして国民の、国民による国民のための政治というものを、民主党がつくると。その決意を、みなさん以上にこのときに感じた次第です」

 【会期延長】

 −−政府・与党で国会の会期延長論が出ている。自民、公明両党の幹事長の間では、60日ぐらいの延長が必要ではないかとの話。どのようにお考えか

 「本来、会期というのは最初に政府・与党側がセットして、それで間に合うから会期が作られているわけであります。にもかかわらずですね、会期を大幅に延長するということは本来、会期のなかですべてを終了させなければならなかった政府・与党がそのことができなかった、という証左であります。これはなぜそうなったかといえば、いわゆる場当たり的な予算を繰り返してきたと。去年の段階からですけれども、(平成20年度)1次補正、2次補正、本予算(平成21年度予算)、そして補正予算。このように、その場その場しのぎのですね、しかもその場しのぎにもならない予算というものをどんどん作り上げてきたと。結果として、残念ながら国民のみなさんの生活の向上にはつながらない予算であるにも関わらず、時間だけこのように浪費をさせたと。その結果として時間が足りなくなって、会期延長、ということでありますが、私どもは、このような会期の延長は本来すべきではなかったと思います。

 【厚労省分割】

 −−厚生労働省分割論について与党から異論が出ており、麻生太郎首相も「こだわっていない」と述べて指示が後退した感がある。どのように評価するか

 「これは簡単でしてね。麻生総理はブレてないですよ。もう、常に中身がすぐにブレるということを繰り返す意味において、ブレてないですね。フフッ。分かります、意味?(記者団笑い) 毎回ブレているというのを繰り返している、という意味でブレてないと。また同じことをなさったなと。いうことであって、こんな繰り返しですから国民のみなさんも、ああまたか、と思うぐらいで、最初から信用しておられなかったんじゃないかと。そのように思います」

 【衆院解散】

 −−政府・与党が会期を延長する理由の1つとして、できる限り解散を引き延ばしたいのではないか、との指摘がある。会期延長と衆院解散時期の関係についてはいかがお考えか

 「私どもは、もう前々からですね、何代にもわたって、3代にわたって総理が代わる。総選挙をやらないから、解散をしないから、だから信頼がないと。早く解散をして信を問いなさいと。そのことは、民主党のためとかね、自民党とかいうんではなくて、国民のために解散・総選挙をおやりなさいと、そう申し上げてきた。結局ですね、解散のタイミングというものがつかめず、党利党略という状況のなかで、彼らは選挙をできるだけあとにずらしてきたと。タイミングがなくなって、最終的にご覧のような、また大幅な会期延長のなかで、解散の時期を遅らせるという発想になってしまったと。情けないの一言ですよね」

 【国の出先機関改革】

 −−鳩山代表も所属している民主党北海道選出国会議員会が今日、岡田克也幹事長に対し、岡田氏がインタビューで北海道開発局こそ廃止だ、4年以内に廃止したい、と発言したことに対し、慎重な対応を求めるよう申し入れた。この問題に対する鳩山氏の考えと、北海道開発局など国の出先機関に対するお考えを改めてうかがいたい

 「これは小沢代表時代からですね、北海道はやっぱり日本の21世紀、未来の、ある意味での宝庫であるということでですね、北海道は特別な、特殊な事情があるね、ということを認めてきたわけであります。まあしかし、一般的に言えばですね、国の役割と地域の役割というものを、私どもは地域主権という考え方のなかで、大きく見直していかなきゃならないと、そう思っています。岡田幹事長の発言はやや、ある意味で、そのことを一方的に考えられすぎたのかなと。そのようには思っておりますが、私どもとすればですね、まず地域をどのようにして、地域主権の国にしていくかと。権限と財源をどのように移行させていくかと。特に権限なんですけれども、権限をですね、国がやれるものはごく一部にして、ほとんどの仕事というものはこれから地域でこなせるようにしようと。そういう仕組みというものをしっかり作っていくと。これには相当時間がかかると思います。事業量を減らすとかですね、役割がないからつぶすとかそういう発想ではなくて、地域のことは地域でやりましょうと」

 「でこれからは、例えば北海道のことでかなりの部分、北海道で全部できるんではないかという発想に立って、そのなかで、開発局のあり方というものを見直していくという時期が来るのではないかと。そう思ってます。ただそのときに、そのときに何か組織論で、開発局はいらないんだとかね、あるいは地方支分局、さらに様々な国の機関というものが地域にあるわけですが、その出先機関が最初から全部いらないみたいな発想ではなくて、まずは仕分けをして、仕事というものを振り分けて、その仕事に合う形で機関をつくろうではないかと。いうことであって、仕事が減ってしまうとか、北海道の方がそのことによって苦しめられるとか、そういう発想ではないんです。もっと真の意味での地域主権の社会を築いていくときに、結果として、開発局のあり方というのも変わってきますね、ということでありますのを、多少、言葉足らず、舌足らずであったのではないかと。そのように思います」

 【麻生首相の「ブレ」】

 −−厚労省分割などをめぐり、首相がブレを毎回繰り返していることについて、もう少しどういうふうに思うかを…

 「もう少しどういうふうに思うかっていうのは…。あの、情けないなと。これがだから、一国のリーダーなのかなと。リーダというのはやっぱり信念を持たなければならないと。ご自身がですね、まあ誰に言われたか…若干聞いておりますけれども、誰に言われたか分かりませんが…。(記者団笑い) 厚生労働省をとにかく分割したほうがいいんだと、それをもし心から信じたんだったら、当然それを貫いていくべきで、当然のことながら、役所とか、あるいは議員仲間から批判が出ますよ。慎重論が出ますよ。それに対してきちんと答えて、いや私はこう考えてるんだと。いいじゃないですかと。いうことでね、信念を貫かなければ、政治家じゃないですよ。私はそういう意味でね、常に麻生総理という方はご自身の信念がない。ある意味で、総理というポストがほしかったと。総理というポストを得られたということの喜びのなかで、あとの政策というものの重要性というものを、ある意味で十分に認識しておられない。だから簡単に、私はこだわるものではない、というような発言ができてしまうんではないかと。情けない、の一言ですよ」

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最終更新:5月29日23時8分

産経新聞

 

鳩山由紀夫

鳩山由紀夫(はとやまゆきお)
所属院 選挙区 政党:
衆議院 北海道第9区 民主党
プロフィール:
1947年2月11日生 初当選/1986年 当選回数/7回

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